ここから本文です

「苦難の行軍」とは何だったのか? ある脱北知識人が経験した飢饉の正体(4) 金日成の死がもたらした社会システムの崩壊 パク・ヨン

アジアプレス・ネットワーク 9/8(木) 10:43配信 (有料記事)

北朝鮮と他の東欧社会主義国家とでは、90年代の社会システム(秩序)の崩壊は大きく異なる現れ方をした。

他の社会主義国のシステム崩壊が、結果として未来指向的な社会再編の積極的な機会になったのに比べ、北朝鮮の場合は、なんとか政権崩壊を免れながらも、過去のやり方に戻るというわけでもなく、消極的な取り繕いを計画する間に、「権力分割」が表面化し、社会の秩序が乱れるという連鎖的なシステム崩壊現象が発生した。不正腐敗で利を得ることを企む輩は、その機会を積極的に活用して既得権益構造を新たに作ってしまった。

権力の再統合と社会秩序の回復ためには、外圧を導き入れるか、あるいは世代交代的な体制の自然死以外に、どんな処方も無効なはずであった。これに関しては、後で事例を挙げながら説明したい。ただ、連鎖的な崩壊過程を起こした社会習慣(ハビトゥス)と、それに対する統制の欠如については、ここで簡単に指摘しておく必要があると思う。

第一に、最初のシステム崩壊は、絶対的に確立運営されていた<唯一首領制>が無意味化してしまったことだった。以下の第三でも少し触れるが、金正日には首領の後継は実際には不可能であった...本文:3,760文字 この記事の続きをお読みいただくには、アジアプレス・ネットワークの購入が必要です。

  • 通常価格:
    288円/月(初月無料)
  • 会員価格会員価格:
    258円/月(初月無料)

サービスの概要を必ずお読みいただき、同意の上、ご購入ください。

Yahoo!プレミアム会員登録はこちら(月額498円)

最終更新:9/8(木) 10:43

アジアプレス・ネットワーク