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ブランディングに複数のクリエイターを起用 ジェラート店が熊本にオープン

福祉新聞 9月8日(木)10時13分配信

 社会福祉法人愛火の会(熊本県合志市)は今夏、就労継続支援B型事業としてジェラート店「SLOW GELATO」をオープンした。立ち上げに当たり、複数のクリエイターを起用して徹底したブランディングを行ったことで、予想以上の来客があるという。

 九州自動車道植木ICから車で約20分。同法人が運営する知的障害者通所施設「野々島学園」の入り口に見える、白を基調としたログハウス風の建物が同店だ。店内は、女性同士や家族連れなど多くの人でにぎわっていた。

 ここで働くのは知的障害のある5人。ジェラート作りのすべての工程にかかわる。責任者の土井章平・同法人理事は「利用者の味覚は鋭く、分量を少し間違えただけですぐ気付く」と話す。

 ジェラートは、ご汁&大豆プラリネ、メロン、スイカなど6種類。熊本県産の旬の材料にこだわる。値段はシングルが500円、ダブルが600円で、テイクアウトもできる。

 同法人がジェラート作りを始めたのは、誰もが好きな食べ物で、賞味期限も長いからだという。また、県内外の飲食店に卸すことで、安定的な経営を目指す狙いもある。自らジェラートを作る飲食店は少ないため、多くの店が興味を持ってくれるといい、現在、顧客は県内外で30店以上に上るという。

 店舗展開に当たっては、国内外で活躍するアーティストと福祉施設をつなげる活動をしているNPO法人「スローレーベル」(横浜市)の栗栖良依さんが全体のブランディングを担った。また、レシピ開発はフードデザイナーの小沢朋子さん、食器は無印良品で生活雑貨のデザインをしていた高橋孝治さんが担当。店舗のインテリアデザインやブランドロゴもプロの力を借りた。

 土井理事は「一般市場で戦える商品を作るには、クリエイターの力が不可欠。自分たちは、アーティストに福祉の理念を伝えるなど通訳者の役割を担った」と振り返る。その上で「手間ひまかけて丁寧に作ったジェラートを全国に届けられれば」と話す。

 8月後半からは全国へのお取り寄せ販売も開始。今年度の売り上げ目標は1000万円だという。

最終更新:9月8日(木)10時13分

福祉新聞