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「乾燥納豆」海外へ 独自製法で味や粘り再現

上毛新聞 9月8日(木)6時0分配信

 「粕川なっとう」を製造、販売する農業生産法人、上州農産(群馬県前橋市粕川町西田面、松村省児社長)は、乾燥させた豆を水で戻して食べる「乾燥納豆」を商品化し、海外の日本人向けに販売を始めた。来春までに生産体制を増強し、東南アジアや欧米への輸出を増やすほか、災害用備蓄食品市場への参入も視野に入れる。

 松村社長(64)は2年ほど前から自作の乾燥機で製法を試行錯誤してきた。乾燥させた豆を水で戻し、納豆本来の味や粘り、食感を再現する独自製法を確立した。「水で戻す糸引き納豆」のキャッチフレーズで6月から海外の個人向けに試験販売している。来春までに生産設備を増強し、5年で3億2千万円の売り上げを目指す。

 現在、前橋工科大と連携して、水戻しの時間短縮や賞味期間延長などの改良に取り組んでいる。近く、製法特許を取得する予定だ。

 同社によると、乾燥納豆は天日干しやフリーズドライ製法による市販品があるが、加工の過程で風味が失われ、水で戻しても納豆らしさが感じられない商品が多いという。

 松村徳崇専務(33)はかつてフィリピンで、日本人向けの現地スーパーで購入した納豆の味に閉口。国によっては流通環境が悪く、納豆の品質が輸送段階で低下していることに気付き、商機を感じた。

 松村専務は、「海外で生活する130万人の日本人をはじめ、潜在的なニーズは高いはず。粕川産の 大豆で作ったおいしい納豆を世界中に届けたい」と意気込む。栄養価の高い非常食として、国内の官公庁の 危機管理部門へも売り込む考えだ。

 同社は2012年設立。乾燥納豆の輸出について、3日に高崎市で開かれた「群馬ベンチャーサミット」で発表し、グランプリを受賞した。

最終更新:9月8日(木)6時0分

上毛新聞