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世界鉄鋼大手の株式時価総額、韓ポスコの回復目立つ。新日鉄住金とテナリス、2兆円強で並びトップ

鉄鋼新聞 9/8(木) 6:00配信

 世界鉄鋼大手の株式時価総額を見ると、韓国ポスコの時価総額が1年前の約1兆5千億円から1兆8千億円弱に10%以上増加している。1年前の時点では年初の2兆7千億円から4割以上減って世界ランキングも6位に下落。落ち込みが顕著だったが、ここにきての業績改善を受けて回復が目立つ。ただ足元では米国向けで高い相殺関税税率となるなど他の世界鉄鋼大手に比べて劣位な要因もある。「1~6月は業績好調だったが、国内での現代製鉄との競合などもあり、下期(7~12月)は不透明」とも言われる中で、ベクトルがどちらに向くのか市場の関心が強まっている。

 ポスコの時価総額順位は6位から4位に上がった一方、トップグループは引き続き新日鉄住金とテルニウムを含む鋼管大手テナリスグループで、2兆円強でほぼ並んでいる。テルニウムは1兆7千億円弱、テナリスが4千億円強。3位はアルセロール・ミッタルの1兆9千億円強で、1年前の5位から順位を上げている。
 中国の宝山鋼鉄は1年前に比べて時価総額が大幅減少しており、1兆2500億円程度にとどまっている。中国市況は上昇気味にあり、一時期ほどの混乱状態にはないものの、本格的な需給ギャップ解消には数年単位の期間がかかる、との見方が響いている。
 その他メーカーの株式時価総額を見ると、米ニューコアが1兆6千億円強、独ティッセン・クルップが1兆4千億円強、JFEホールディングスが1兆円弱、神戸製鋼所が3500億円程度など(主な国内鉄鋼企業の株式時価総額は別表)。
 「株式は7カ月先をみている」とはよく言われることだが、市場では先行きに対する期待感と懸念が入り混じっている。ポスコに関して言えば、輸出比率が日本ミル並みに高まっている中で、海外の需給・市況が業績に与える影響度合いが高まっている。
 ポスコの輸出比率は2015年1~3月期に初めて四半期別で輸出比率が50%超に。その後もほぼ同水準で、現代製鉄の台頭に伴って競争激化から販路を海外に見いだしている。
 日本高炉に目を転じると、昨年はフロー収益で相対優位・比較優位の地位にあったが、今期に入り、円高影響やエネルギー分野向けのさらなる落ち込みで低迷が目立つ。韓国・台湾・中国ミルが業績回復傾向になっているのとは逆の動きにあり、下期から来年にかけての回復シナリオ実現が焦点となっている。

最終更新:9/8(木) 6:00

鉄鋼新聞