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日立金属、欧州で鉄道用電線強化。チェコでハーネス加工

鉄鋼新聞 9月8日(木)6時0分配信

 日立金属は7日、鉄道車両用電線事業を強化するため欧州でハーネス加工を10月から始めると発表した。チェコで自動車電装部品やブレーキホースを製造する子会社の既存建屋に設備を導入。日本や中国の拠点で製造した電線をハーネスに加工する。鉄道関連は電線材料事業の注力分野の一つ。ハーネス化によるソリューションで付加価値を高めて、欧州市場を効率的に捕捉する。

 欧州ではイギリスやドイツ、フランスなどで鉄道網の整備が活発。さらに大手の鉄道車両メーカーが立地していることから、市場としての期待が大きい。チェコは欧州各国へのアクセスに優れていることなどから、同国でのハーネス加工を決めた。設備の導入と併せて人員を増やす予定。
 昨今、鉄道車両では安全性や利便性の向上に合わせて電装化が加速。内部配線の複雑化に対応し、日立金属では電線の製造に加えてハーネスの設計や組み立て、取り付けに関する指示書の作成など付加価値を高めるソリューションを提供している。チェコでのハーネス化は、欧州鉄道車両メーカーの作業工数削減や工期短縮に貢献する。
 電線材料事業では高収益分野にリソースを集中する戦略を展開しており、鉄道・医療・自動車電装部品の3分野に注力。鉄道分野では中国・欧州市場での事業拡大を重点施策に位置付けている。中国では今年6月に蘇州の拠点に架橋工程で独自技術を用いた鉄道・産業用電線の製造ラインを導入。今回の投資では欧州での成長に向け、付加価値を高める体制を敷く。鉄道分野での売上高は15年度約90億円だったが、グローバルな成長戦略を進めながら18年度には140億円を目指す。
 同社では今月20日から23日にドイツで開催されるイノトランス2016(国際鉄道技術見本市)に出展。鉄道車両用電線をはじめとするグループの鉄道車両・鉄道網向けの製品を紹介する。

最終更新:9月8日(木)6時0分

鉄鋼新聞