ここから本文です

「チャイナリスク」関連倒産 1-8月累計は前年比25.8%増

東京商工リサーチ 9月8日(木)13時30分配信

 8月の「チャイナリスク」関連倒産は5件(前年同月比16.6%減)、負債総額は12億3,900万円(同15.6%増)だった。
 1-8月累計は73件で、前年同期58件から25.8%増で推移している。要因別では、「コスト高」が46件(前年同期29件)と大半を占めているが、「中国景気減速」が6件(同2件)と、中国の景気減速の影響による倒産もジワリと増えている。
 「反日問題」を要因とした倒産も3件(同ゼロ)発生した。「反日問題」による業績悪化は時間の経過とともに澱のように沈殿し経営破たんに至るケースも発生しており、今後も倒産を誘発する要因になることが懸念される。
 なお、倒産に集計されないが事業停止や破産準備中などの「実質破綻」は、8月は1件だった(前年同月4件)。

 8月の「チャイナリスク」関連倒産は5件で、3カ月連続で前年同月を下回った。だが、これまでは、「コスト高」を要因した倒産が中心だったが、食品の輸出入、旅行業の(株)中国通商(福岡県、負債約5,000万円、反日問題)のように日中関係の冷え込みで旅行関連事業が打撃を受け、8月4日に福岡地裁から破産開始決定を受けたケースも発生した。
 衣料品の検品、補修加工の(株)トワロンド(岐阜県、負債2億8,700万円、コスト高)、婦人靴販売の(株)エヌプラス(東京都、負債約1億3,000万円、コスト高)のように、負債が1億円を超える倒産も複数発生し、負債総額は前年同月より15.6%増加した。
 1-8月累計は73件で、前年同期の58件から25.8%増となった。負債額別では、1億円以上の倒産が58件と前年同期の45件から28.8%増加、やや大型化の兆しがみえてきた。中国国内の人件費上昇で製造コストが高止まりしており、トワロンドやエヌプラスのように製造や加工を中国に依存するアパレル関連企業で、比較的大きな負債を抱えた倒産が目立つ。
 今後も製品や商品の差別化に遅れ、競争力を強化できない企業がコスト高を吸収できずに行き詰まる可能性が高まっている。

東京商工リサーチ

最終更新:9月8日(木)13時30分

東京商工リサーチ