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「年金を払わず、将来は生活保護を受けた方が得」は本当か?

マネーの達人 9月8日(木)5時37分配信

生活保護の扶助は、継続的に支給される

「生活扶助」、「住宅扶助」、「教育扶助」、「医療扶助」、「介護扶助」と、一時的に支給される「出産扶助」、「生業扶助」、「葬祭扶助」の8種類があります。

この中の生活扶助は、生活保護の基本となる扶助で、食料費、被服費、水道高熱費など、生活に最低限必要な費用を満たすために、支給されているものです。

また住宅扶助は家賃代などを満たすため、医療扶助は診療代や薬代などの医療費を満たすために、支給されているものです。

国立社会保障・人口問題研究所のサイトの中にある、「扶助別保護費1人当たり月額の年次推移」を見てみると、生活扶助の1人当たりの平均受給額(平成25年度)は、1か月で5万2567円だとわかります。

またすべての扶助を併せた、1人当たりの平均受給額(平成25年度)は、1か月で13万9884円だとわかります。

それに対して国民年金は、20歳から60歳になるまでの40年間に渡り、1か月も欠かすことなく保険料を納付して、原則65歳から満額の老齢基礎年金を受給できても、その金額は78万100円(平成28年度額)です。

これを月当たりに換算すると6万5008円にしかならず、しかも生活保護と違って、住宅扶助や医療扶助がありませんから、この6万5008円の中から、家賃代や医療費などを捻出しなければなりません。

このように生活保護は国民年金と比較して、かなり恵まれているため、国民年金の保険料など納付する必要はなく、高齢になって働けなくなったら、生活保護を受ければ良いと、主張する方がおります。

しかし次のような理由により、安易に保険料の滞納を続けるのは、止めた方が良いと思うのです。

財産の差し押さえや延滞金の徴収が実施される

国民年金法を読むと厚生労働大臣は、国民年金の保険料を納付しない方に対して、期限を指定して督促状を送付し、その期限内に納付しない場合には、財産の差し押さえを実施すると記載されております。

また督促した時は保険料に加えて、年14.6%(納期限の翌日から3か月が経過するまでは年7.3%)の、延滞金を徴収すると記載されております。

従来からこういった規定はあったのですが、実際は厳しい取り立ては実施されておりませんでした。

しかし近年は政府の方針が変わり、特に収入があるのに保険料を納付しない悪質な滞納者に対しては、厳しい取り立てが実施されるようになっているので、督促状やその前段階である催告状を無視するのは、とても危険だと思います。

なお国民年金の保険料は、配偶者や世帯主が連帯して納付する義務を負うので、財産の差し押さえが実施されれば、家族にも迷惑をかけることになります。

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最終更新:9月8日(木)5時37分

マネーの達人

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