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中国vs米日、ASEANでは「中国がひとまず勝利」

ハンギョレ新聞 9月8日(木)6時47分配信

首脳会議の声明に仲裁判決への言及なし 主催国は「親中」…フィリピン、ミャンマーは「穏健派」の新政権が発足 日本、フィリピンに大型巡視船2隻を供与

 南シナ海仲裁判決後、初めて開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議はアセアン諸国をめぐる米日と中国の外交戦構図を明確に確認する場になったが、今のところは中国が優勢を保っていると評価される。

 6日から3日間にわたり行われるASEAN首脳会議は、7日に採択した議長声明で、南シナ海の人工島に対する深い憂慮を示した。現在問題となっている人口島の大半は中国が建設しているものだが、声明は中国を直接名指ししなかった。また、南シナ海に対する中国の権利を事実上否定した今年7月の仲裁判決についても言及しなかった。

 議長国であるラオスがまとめた声明は、草案段階から仲裁判決に対する言及はなかったという。これに対し、タイの「バンコクポスト」は6日、「北京の外交の勝利」と評価した。「サウスチャイナ・モーニングポスト」はシンガポール国立大学のチョン・カン研究員の分析を引用し、「主催国のラオスは中国寄りであり、フィリピンやミヤンマーで発足した新政権は、南シナ海問題について穏健な態度を示している。このため、緊張の素地が減った」と報じた。

 特に、中国を相手に仲裁判決を提起しただけでなく、西欧の支援の下で「勝利」を収めたフィリピンの態度は注目される。ロドゥリゴ・ドゥテルテ大統領は出席に先立ち、「首脳会議で南シナ海は取り上げない」として、中国を刺激しない立場を示した一方、米国に対してはバラク・オバマ大統領への悪口の波紋で首脳会談がキャンセルされるなど、明らかに異なる態度を見せた。ドゥテルテ大統領は6日、安倍晋三首相と会談し、「中国は(南シナ海仲裁)裁判の結果を尊重すべきだ」としながらも、「今後も中国と対話していく」との立場を明らかにした。

 安倍首相は、ドゥテルテ大統領との首脳会談で南シナ海問題解決に向けた協力を強化する方針を確認した。安倍首相は、南シナ海に対するフィリピンの警備能力の強化のために、長さ90メートル級の大型巡視船2隻を円借款の形で供与(最大金額164億円)する計画を明らかにした。日本はこれまで、フィリピンやベトナムなど南シナ海で中国と対峙している国家の軍事力強化事業に力を注いできた。日本はこれまで、フィリピンに40メートル級中型巡視船10隻の供与を決めた。安倍首相は同日、5月に合意した海上自衛隊の練習機TC-90(最大5機)の貸与計画も明らかにした。日本のメディアは、ドゥテルテ大統領がこれに対して「(南シナ海に対するフィリピンの)巡視能力が強化されるだろう」として、感謝の意を表したと報じた。

北京 東京/キム・ウェヒョン、キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9月8日(木)8時57分

ハンギョレ新聞