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ケンドリック/エール/グライムス/ホット・チップ出演の【FYF Fest】1日目ライブ&フォト・レポート

Billboard Japan 9/8(木) 20:20配信

 2016年8月27日~28日にかけて米カリフォルニア州エクスポジション・パークに開催された【FYF Fest 2016】。ヘッドライナーを務めたケンドリック・ラマーをはじめ、エール、グライムス、ホット・チップらが出演した1日目のライブ&フォト・レポートをお届けする。

◎Peter Bjorn and John / ピーター・ビヨーン・アンド・ジョン
今年リリースした『Breakin' Point』からの選曲が多かったセットリスト。良い意味で落ち着く80年代サウンドがライブ前半、後半はサウンドパッドも使った同じポップでもサウンドがぐっと最近の音に聞こえた安定したクオリティーのライブだった。10年前の曲として紹介した後に演奏した「Young Folks」。今聞いても決して10年経った古さを感じさせない、名曲は色褪せず味が増すということを認識させられた5分間だった。
Photo: Goldenvoice for FYF Fest

◎Jagwar Ma / ジャグワー・マー
ザ・ストーン・ローゼズにテーム・インパラのオーストラリア発のグルーブ満載のサイケデリック・ロックをスパイスに食えわえたら現代のクラブ・シーンを賑わせるサウンドができた!というのが第一印象のシドニー出身のトリオ・バンド。ヴォーカル、ベースギター、シンセ/ビートメイカーの3人が作り出すサウンドの圧とエネルギーはトリオ以上で、1曲目から低音炸裂でちょっと怪しい雰囲気のサイケデリック・ロックと永遠に踊り続けられそうな世界観が全開。ガブリエルのヴォーカルは時に楽器の一つのようにシャウトしたり、演奏する一音一音がそしてその縦乗りのサウンドが心地良い。冒頭3曲は曲間音が途切れない構成でオーディエンスを虜にさせるライブは圧巻だった。一部歌詞やリズムがループするのだが、シンプルに繰り返しているのではなく、次第に力強くなって二倍三倍ではなく二乗三乗に増していく高揚感がたまらなく気持ちよかった。大げさではなく、この日のベストアクト!映像も凝っていたので、室内か野外の夜の時間帯だったらもっと凄かったと期待してしまう。
Photo: Laura June Kirsch for FYF Fest

◎Todd Terje and the Olsens / トッド・テリエ&ジ・オルセンズ
DJ兼キーボード、ギター兼サックス、パーカッション、ドラムというリズム隊中心のバンド構成でディスコサウンドを現代にブラッシュアップしてジャズのリズムを加えたフェスで盛り上がること必須のライブ。曲調にあまり変化がないので20~30分ぐらいはいいけれど、1時間以上のフルセットになるとちょっと飽きるか退屈に感じるかもしれないが、途中ドナ・サマーの「I Fell Love」に聞こえるような曲もサンプリングしていたりするので、事前に元ネタも予習していくと飽きずに楽しめると思う。
Photo: Debi Del Grande for FYF Fest

◎Grimes / グライムス
アジア系ダンサーのソロダンスで始まったライブ。そして、グライムスが登場し、続いて女性コーラスと黒人ダンサーがステージに加わった、多様な人種と4人ともすべて女性という構成が興味深く、ステージ後方のスクリーンも絵の様な使い方で芸術性を感じさせる内容だった。コーラスと思っていたメンバーが実はギターを弾いて、ドラムパットも演奏したりとかなりの範囲でのサポート。本人もロボットダンスのような小刻みな動きを入れたり、他のダンサーと息の合った動きなどパフォーマンスのクオリティが高く、ヴォーカルのみでなく体全体の動きを含めて“パフォーマンス”している姿が新しいジャンルを確立をした印象を受けた。途中、スペシャル・ゲストとして台湾人Stefanieというシンガーも含め、 ライブのどこを切り取っても前衛的で飽きないライブだった。 途中機材トラブルもあったが、 限られた時間でミスも恐れずトライする凄くポジティブな姿勢が印象的だった。

◎Air / エール
ドラムとキーボードのサポートが加わったオンステージ4名で全員が白の服装で揃える、演奏前の外見からして流石エール。照明が鮮やかでポップな音楽がさらに軽快に感じる演出も、エフェクトがかかったヴォーカルも心地良く、洗練されたフレンチ・クオリティー感じさせるライブだった。
Photo: Jesse Fulton for FYF Fest

◎Kelela / ケレラ
DJ&本人のみのステージのため、誤魔化すことのできないヴォーカルは伸びやかで力強く将来の可能性を覗かせる期待のシンガー。スタイルも良く、真っ白の衣装にドレッドの髪の一部が鮮やかな色の飾り付きでファッションでも注目されそうな存在感が印象的だった。今後が楽しみなアーティスト。
Photo: Elli Papayanopoulos for FYF Fest

◎Hot Chip / ホット・チップ
ヴォーカル、ドラム、ギター、キーボード3人とオンステージ7名で繰り出すパーティーチューン。ストロボ多様してちょっと目がチカチカするが、現実世界から逃避して楽しんで踊れる時間を提供してくれた。
Photo: Elli Papayanopoulos for FYF Fest

◎Kendrick Lamar / ケンドリック・ラマー
NASAのロケット打ち上げの映像と共に登場。その圧倒的な存在感とカリスマ性で観客を煽りグイグイ乗せて盛り上げていくステージパフォーマンスは圧巻。お観客の歌える率の高さがさすが地元と思わせる。バンドメンバーはドラム、キーボード,ベース、ギターと必要最小数で、「For Free」では滑らかで優しいタッチのピアノ、高速ベースにスムースなドラムとバンドの演奏力の高さも堪能できた。全体的に大傑作アルバム『To Pimp a Butterfly』からの曲を堪能するというよりも、暴風雨のように降り注ぐケンドリックのパワーに付いていくのに必死だった印象もあり、今の混沌としたアメリカの現状に物申す!というエネルギーに満ちた内容だった。
Photo: Elli Papayanopoulos for FYF Fest

◎公演情報
【FYF Fest 2016】
2016年8月27日(土)~28日(日)
米カリフォルニア州エクスポジション・パーク
INFO: http://fyffest.com/

最終更新:9/8(木) 20:20

Billboard Japan