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米調査の中心にフィアット・クライスラーのビッグランド氏-関係者

Bloomberg 9月8日(木)18時1分配信

フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)のリード・ビッグランド氏にとって、今年は我が世の春となるはずだった。

ビッグランド氏のリーダーシップの下、FCAは初めてカナダで最も多くの車を販売した自動車メーカーとなった。米国での販売もこれまでになかったほど好調だ。この成功で同氏は「アルファロメオ」、「マセラティ」両ブランドの責任者に昇格。FCAのトップ、セルジオ・マルキオンネ氏が最も信頼を寄せる最高幹部の1人となった。

ところが、FCA米国販売の責任者とフィアット・クライスラー・カナダの最高経営責任者(CEO)を兼務するビッグランド氏(49)は今、FCAが月間販売台数を不正に水増ししていた疑惑について、米司法・規制当局が進める捜査および調査の中心にいる。事情に詳しい関係者が明らかにした。この捜査・調査はFCA以外にも影響を及ぼし、米自動車業界における販売報告のあり方を変える可能性がある。

全米の多くのディーラーにとって、カリスマ性のあるビッグランド氏が強く結果を求めるのは当然のことだ。販売をさらに伸ばすよう常に要求を高め続ける同氏は恐れられると同時に、ディーラーを鼓舞するタフで公平なリーダーとして敬愛されてきた。

フューリー・モーターズ(ミネソタ州サウスセントポール)の共同オーナー、トム・レオナード氏はビッグランド氏について、「自らが望んでいることを伝える。ごまかしはない」と指摘。「彼はわれわれに数字を与え、われわれはそれを達成する方法を考えなければならない」と話している。

署名

米証券取引委員会(SEC)に提出された問題の数字を含む文書には、ビッグランド氏の署名が記されている。連邦当局は販売台数のリポートや年次報告書などの文書に虚偽記載があったかどうかを判断しようとしている。メーカー側が金を払ってディーラーに販売実績の改ざんを求めたとする複数の訴訟が今年起こされたことから、調べが始まった。

FCAとビッグランド氏は広報担当者を通じてコメントを控えた。マルキオンネ氏は先月遅くデトロイト近郊で開かれた記者会見で、「当局との協力を続ける。当社の販売報告システムは1980年代にさかのぼるが、現在では絶対的な誠実さを備えたやり方を見いだしている」と述べていた。

原題:Fiat Chrysler’s Rising Star in U.S. Swept Up in Criminal Probe(抜粋)

David Welch, Tom Schoenberg

最終更新:9月8日(木)18時1分

Bloomberg