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『NBA 2K17』ハンズオンイベントリポート バスケットボールの魅力を凝縮した人気シリーズ最新作の新要素をプレイ動画を交えて紹介

ファミ通.com 9月9日(金)0時2分配信

文・取材:ライター マンモス丸谷、撮影:カメラマン 和田貴光

●シニアプロデューサーの口から語られた『NBA 2K17』の各種モードの新要素
 2016年9月5日、2Kの日本オフィスにて、同社が開発しているバスケットボールゲーム、『NBA 2K17』のメディア向けハンズオン(体験プレイ会)が行なわれた。ここでは会場で発表された新情報、『NBA 2K17』のシニアプロデューサー、エリック・ベニッシュのインタビュー、当日プレイすることができたデモ版のインプレッションをお届けする。

 まずは体験プレイの前に行なわれたプレゼンで発表された新情報をまとめて紹介しよう。この日最初に発表されたのは、ひとりのNBAプレイヤーになりきりストーリーを楽しみつつ選手を育成していく“My CAREER”(マイキャリア)モードの概要。

 前作に続きMy CAREERのストーリー部分を手がけるのは、ハリウッド映画界からの才能。監督・脚本には映画『クリード』で脚本を担当したアーロン・コヴィントン、さらにゲーム内のキャラクターとして『クリード』の主演、マイケル・B・ジョーダンが登場することが明かされた。気になるストーリーの内容は「前作よりもバスケットコート(試合)の中で起こる事象にフォーカスを当てている」(エリック)とのこと。また、プレイヤーの選択で周囲との人間関係が変化し、「ストーリーが分岐する」ことも示唆された。

 そしてMy CAREER内の試合に大きな影響をもたらしそうなのが、“ダイナミック・デュオ”という新要素。これは主人公と仲よくなった選手がパートナーになり、操作可能になるというもの。このシステムをうまく使えば、My CAREERでもアリウープや複数人での連携で崩すプレイを簡単に実行できるようになりそうだ。

 My CAREERモードの概要とあわせて、ほかの主要なゲームモード“My TEAM”、“My GM”、“My LEAGUE”も『NBA 2K17』用に進化した形で搭載されることも発表された。前作で「情報量が多過ぎて見づらかった」というユーザーの意見を受け、どのモードの画面も見やすいようにブラッシュアップをしたうえで、新たな要素を追加。たとえばMy TEAMならスター選手がキャリアの中でもNBAの歴史に残るような記録を達成したときの能力をベースにした“モーメントカード”を追加したり、My GM、My LEAGUEには過去作でも盛り込んでいた、実際のNBAでの調子や成績、ケガなどを反映させるシステムをさらに強化。NBAのシーズン中の日を○月○日と指定し、その日のデータからプレイを始めて自分だけの“if”なNBAシーズンを体験したり、数シーズンプレイ後にはリーグ数を30から36に増やすなんてことも可能になっている。

●インタビューから読み解く『NBA 2K17』の魅力とこだわり
 プレゼン後に行なわれたインタビューでは、『NBA 2K17』で目指したという「バスケットボールを取り巻くすべてを再現」へのこだわりが、エリック・ベニッシュ氏の口から語られた。この後に紹介しているプレイ動画と合わせて目を通せば、『NBA 2K17』の進化したポイントがよくわかるはずだ。

――『NBA 2K』シリーズは、“リアルなシミュレーションを目指す”とのことですが、とくに注力しているポイントをお教えください。

エリック まず“My CAREER”モードですが、前作とはまったく違うストーリーラインとキャストを用意して、ゲームプレイとストーリーがもっと高いレベルで融合したところがキーポイントになっています。もうひとつは2Kチュートリアルモードです。これはバスケットボールゲームのプレイ方法を覚えるというより、バスケットボールそのものを学べるようなものを目指して作りました。去年まではこのチュートリアルの部分が薄かったというのは自覚していましたので、かなり力を入れて作っています。ですからどんな腕前のプレイヤーでも楽しめるようになっていると思います。

――“My CAREER”モードにマイケル・B・ジョーダンのような著名な俳優を起用した理由は?

エリック 彼はもともとバスケットボールが好きでゲームも知っており、『NBA 2K17』で仕事をする前から親交はありました。収録のときに100%でやってくれる人ということで、彼をフィーチャーしました。さらに映画『クリード』で脚本を担当した、アーロン・コヴィントンにも参加してもらっています。『クリード』を完成させたふたりの相性のよさをゲームにも持ってきたいと思い起用しました。

――最新作『NBA 2K17』を開発するにあたっての、指針、テーマは何になりますか?

エリック 先ほど説明した“My CAREER”モードや2Kチュートリアルに加えて、試合中のグラフッィクだったり、シリーズのファンがどの部分から見てもすべてが何かしら進化していると思えるものを目指しましたので、そういう意味では全体ですね。すべてにこだわって作っています。

――こだわりといえば、アリーナごとにライティングや場内で鳴るすべての音を収録してゲーム内で再現しているのにも驚きました。

エリック ユーザーさんはやはり自分のファンであるチームのアリーナを注意深く見ると思うので、それに対してライティングやオーディオをきちんと再現しないといけない。マディソンスクエアガーデンとステイプルズ・センターではドリブルの音、ブザー音、応援など、すべての音が異なりますからね。つまりそれをスタジアム×30回、NBAのチーム分やるために全米6000マイルを移動しないといけないという意味では、たいへんでしたね。でもそれも先ほどお話しした、すべての人に本物の体験をしてもらう、どこから見ても進化していると満足してもらうためには、やらなければいけないことですからね。

――選手たちのアニメーション(動き)も種類が増えたとのことですが、具体的にはどのような動きが増えたのでしょうか?

エリック 去年までは実際の試合で起こる肉体的な接触、選手どうしのポジションの取り合いがあまり再現されていないという意見がフィードバックされていたので、身体性をもっとよく表現するために、アニメーションを追加しています。

――gamescom 2016でお話をうかがったときに聞いた、疲労のシステム(ファーティーグシステム?)も新しいと思ったのですが、これを導入した理由は?

エリック 疲労システム自体は昔からあるにはあるのですが、今回から実際のNBAの選手が感じる疲労感を再現するような形に変えました。どんなプレイをしたかによって疲労の度合いが変わっています。

――疲労が溜まると動きが鈍くなる以外に、ドリブルやパスなどのプレイの精度が落ちるような気もしたのですが?

エリック おっしゃる通りで、動きが遅くなる以外にもドリブル時にボールを落としたり、スティールを狙いに行ったらボールじゃなくて相手の体を触ったりですとか、全体的にファウルをおかしやすくなり、ほかのプレイの質も落ちます。

――AIも、より洗練されているとのことですが、具体的に進化したポイントを教えてもらえますでしょうか?

エリック AIは『NBA 2K17』発売のタイミングだけでなく、つねに変わっていてパッチやをあてたりプレイヤーの動きを学んで進化を続けていきます。『NBA 2K17』にはアダプティブAIシステムというのもあって、たとえばスティファン・カリーのいるチームと対戦した場合、その試合の中で彼のプレイスタイルを学んでしまうんですよ。カリーに簡単にシュートを打たせないよう、タイトなディフェンスやブロックを仕掛けてくるようになります。

――今日プレイさせてもらったときにも、ゴール下での攻防が続くと中を固められ、3ポイントシュートを多用するとシュート役にプレッシャーをかけられる気がしたのですが、それもアダプティブAIシステムの影響でしょうか?

エリック おっしゃる通りですね。『NBA 2K17』のAIはプレイヤーの動きにあわせて攻撃や守備を変えてきます。AIの製作には元バスケットボールプレイヤーですとか、バスケットに詳しいスタッフが数多く関わっています。スポーツゲーム全体で見てもかなり賢いAIが作れたと自負しています。

――今回、USAバスケットボールナショナルチームとUSAバスケットボール“ドリームチーム”(早期購入特典)がプレイ可能ですが、両チームを収録した理由をお教えください。

エリック 2016年がオリンピックイヤーであるということと、バスケットボール史上最強と言われている1992年のアメリカ代表、ドリームチームを使って『NBA 2K17』をお祭り感覚で楽しんでほしかったという意図で早期購入特典に盛り込みました。

――最後に『NBA 2K』シリーズを楽しみにしている日本のファンに向けて、ひと言メッセージをお願いします。

エリック 『NBA 2K』シリーズのファンの人には、ずっとシリーズのファンでいてくれてありがとうございます。私たち130人の開発スタッフは『NBA 2K17』がシリーズトップのクオリティーのゲームを作れたと思っています。ファンがいてこそ続いていくゲームですので、これからも『NBA 2K』シリーズを支えてくれるとうれしいです。

●プレイ動画で『NBA 2K17』の試合パートの進化をチェック!
 ここからはハンズオンで録画させてもらったプレイ動画を交えて、『NBA 2K17』の試合部分の進化したポイントを説明する。まずはエリック氏がインタビューでも強調していた“2Kチュートリアル”を見てみよう。なお今回はデモ版の仕様の関係上、ゲーム中の音声は収録されていない。その点を踏まえて動画を見てほしい。

 まず注目してほしいのは、動画の1秒目から流れる、“コーチKのコーナー”。これはチュートリアル中に得点が入ったりプレーが中断した際に流れるアドバイスで、直前のプレイ中で起こった状況の解説や問題点の指摘、そしてその解決方法をお手本となる動画を流して教えてくれる。こういったアドバイスはインプレー中でもテキストのみ、テキスト+静止画、小さめの動画でサンプルプレイを表示、といったような形で表示される(0:22~、1:07~、2:14~など)。しかもこういったアドバイスは画一的に流れるのではなく、プレイヤーの操作から判断して、いまその場で必要なプレイだったり、苦手としていると思われる点のアドバイスが表示されるようになっている。つまり、このチュートリアルをくり返しプレイすれば、ふつうに試合を楽しんでいるだけで自分の課題が見つかり、自然に修正できると いうわけだ。

 操作を学ぶという点では、ゲームに参加する選手の人数を増減したり、フルコートとハーフコートを選択できる“ブラックトップ”のプレイも役に立った。ブラックトップは前作から存在するゲームモードなのだが、ここで1対1や2対2の対戦形式を選ぶと、個人技で相手をかわす方法を学びやすい。また人数を減らしたぶん選手ひとりひとりのモーションを把握しやすく、エリック氏がインタビュー中に言っていた、「肉体の接触やポジションの取り合い」が起こったときのアニメーションが増えたことを強く実感することができた。

 バスケットボールのリアルさを追求している『NBA 2K17』だが、ゲームだからこそ体験できる遊びもある。そのうちのひとつが“マイケル・ジョーダンvsマイケル・ジョーダン”のような、現実ではマッチメイクできない試合だ。

 動画では、筆者が97‐98シーズンのシカゴ・ブルズを選択し、CPUが操る92-93シーズンのシカゴ・ブルズと対戦している。このように『NBA 2K17』にはアメリカドリームチームのほかにも、バスケットボール史に残るような伝説的チームがいくつか収録されている。ブルズのほかにも、レイカーズやヒートは年代を超えた同キャラクターならぬ同チームマッチが可能だ。そしてこだわりといえば、本作には「バスケットボールに関わるすべてをリアルに体験してもらう」(エリック)ために、300を超えるシューズがリアルに再現されている。複数の年代にまたがって登場しているマイケル・ジョーダンやコービー・ブライアントのような選手は、選んだ年代のチームによって履いているシューズも変わっているとのこと。NBAマニアを自称している人は、ぜひその辺りもチェックしてみてほしい。

 『NBA 2K17』はエリック氏いわく「過去作よりユーザーのスキルを反映させられる」レスポンスにしたという。そのためシリーズに慣れ親しんだプレイヤーが触ればこれまではできなかった多彩なフェイントを交えたスーパープレイをくり出すことができるのだが、筆者のような初心者だと、よけいな操作が原因でドリブル中にバランスを崩したり(シカゴブルズの動画の1:40~あたり)、無謀なブロックでシューティングファウルを取られてしまいがち。しかしそんなプレイヤーをサポートするために手厚いチュートリアルやアドバイスが存在している。それに「ユーザーのスキルを反映させられる」というのはまったくその通りで、プレイを続けていくうちにシュートの精度は安定し、コーチKの“斜めに走れ”(要約)というアドバイスを実践していると1対1でならドリブルで相手をかわせるようになり、カウンターのチャンスはほぼ逃さずにモノにできるようになった(2:46~の攻めにわずかではあるが“成長した感”が見られる)。プレイヤーの上達に応じて試合でやれることが増え、気持ちよさも増していくゲームであることは確かなので、これまでバスケゲーム、『NBA 2K』シリーズに縁がなかったという人も、ぜひ触れてほしい作品だ。



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最終更新:9月9日(金)11時32分

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