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会議室でペンライトをふりふり 100万色を無線制御、男たちの努力と美学 「暗転できるのがすげぇ」

withnews 9月12日(月)7時0分配信

 ライブの定番グッズ、ペンライトが、ものすごい進化を遂げています。ポキッと折って光らせるサイリウムに代わって、最近の主流は電池式のLEDペンライト。いまや主催者が観客のライトを一括制御できるようにまでなっています。

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会場を一瞬で星空に

 音楽記者という仕事柄、ライブに行くことが多いのですが、昨年の吉井和哉さんのライブ演出には度肝を抜かれました。

 会場入り口で一人ひとりに配られたのは、まるで変身ウォッチのようなリストバンド。「これ、何?」「スイッチ入れても、何もないよ?」。ざわつく周囲と同様、内心ドキドキしつつ手首に巻きました。

 変化が表れたのは、ラストの曲がサビに差しかかったとき。客席を埋めた5千人の手元が、一斉に青白く光り出しました。

 実はこれ、この日がツアーファイナルだった吉井さんとバンドメンバーへの、スタッフからのサプライズ。「STARLIGHT TOUR」というツアータイトルにかけて、会場を一瞬で満天の星へと様変わりさせたのです。

客席に虹、バンドロゴも

 後日、このとき使われたのが、「FreFlow(フリフラ)」という商品だとわかりました。

 光の色、明るさ、点滅のスピードを無線で制御する仕組みで、ペン型とリストバンド型の2種類。主催者側が貸し出したり、ツアーグッズとして2千円台で販売されたりしています。

 光は100万色、明るさは100段階……と言っても、ここまでくると肉眼ではわからないレベル。送信機から半径200メートル以内であれば、数の制限なくライトを制御できます。

 また、1台の送信機で10まで点灯パターンを制御できるので、会場を10のブロックに分けて、ブロックごとに制御することも可能。たとえば客席を虹色に染めたり、センターステージから同心円状にブロック分けしたり。バンドのロゴや国旗といった複雑な模様も描き出すことができます。

まるで工事現場の誘導棒…

 開発した「ソニーエンジニアリング」の串田秀明さんと、販売やコンサート会場での運用などを手がける「ソニー・ミュージックコミュニケーションズ」の関口博樹さんに話を聞きました。

――なぜフリフラの開発を?

串田 2010年ごろ、ソニーエンジニアリングで何か新しい商品ビジネスをやろうと、私を含め8人くらいが集められました。その中にアニソン好きなオタクと呼ばれる人間がいて。彼の「ペンライトが自動で動けばいいね」っていう発想がきっかけです。とはいえ、最初に関口さんのところに持っていった試作品は、ことごとく酷評されて……。

関口 デカすぎて、工事現場の誘導棒みたいでした(笑)

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最終更新:9月12日(月)7時0分

withnews