ここから本文です

嵐やサザン、ミスチルも連名で訴え、チケットの高額転売は何が問題なの?

THE PAGE 9月9日(金)12時3分配信

 コンサート・チケットが高値で転売されることの是非に関してネットで激論となっています。経済学者など専門家の多くは何の問題もないという立場ですが、ファンなどからは非難の声が上がっているようです。

有名アーティストらがチケットの高額転売に反対

 事の発端は、音楽関係の団体が「私たちは音楽の未来を奪うチケットの高額転売に反対します」という巨大な意見広告を新聞に掲載したことです。賛同者には、嵐、安室奈美恵、サザンオールスターズ、DREAMS COME TRUE、B'z、福山雅治、Mr.Childrenなど国内の著名アーティストが名前を連ねました。人気アーティストのチケットになると、転売サイトでは定価の何十倍という価格が付くこともあります。団体では、チケットの買い占めや高値転売が横行すると、本当にコンサートに行きたい人がチケットを手に入れられなくなるとして、これに反対する姿勢を明確にしました。

経済学的には純粋に需要と供給の問題

 しかしこうした声明に対しては経済学者などから異論が出ています。確かに経済学的に考えれば答えは明白で、チケットが高値で転売される状況になっているのは、主催者側が需要と供給に基づく価格設定を読み違えた結果であり、最初から高い値段で販売すればこのような問題は起きないということになります。

 もっとも主催者やアーティスト側は、すべてのチケットを高く売り出してしまうと、経済力のない人がコンサートやライブに行けなくなってしまうことや、ファンとの長期的な関係が構築しにくくなるといった観点から、あえて価格を抑え、抽選制にしている面があります。またチケットが高額になりすぎてしまうと、急に人気が衰えてしまうリスクも抱えることになります。

非難だけでは問題は解決しない

 しかし、抽選制にしてしまうと、当たった人と当たらない人が出てくるのは当然の結果です。抽選に外れた人の中からは、高いお金を払ってでも転売サイトで買うという人が一定数出てくることは避けられません。抽選を行っている限り、こうした高値転売を防ぐことは難しいわけです。

 しかしながら、今はITの時代であり、スマホなどを使って転売できないチケットを販売することはそれほど難しいことではありません。アーティスト側の収益を最大化しつつ、ファンとの長期的な関係を作る方策を考えることは、事業者の責任であるともいえます。確かにむやみにチケットを高値転売する行為は褒められたものではありませんが、これを非難しているだけでは問題は解決しません。主催者やアーティスト側の知恵が試されています。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:9月9日(金)12時13分

THE PAGE