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NY市場サマリー(8日)

ロイター 9月9日(金)6時51分配信

[ 9日 ロイター] -

<為替> ドルが対円で上昇した。原油が大幅に値上がりしたことで米国の物価上昇圧力が高まり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げにつながるとの見方が広がった。

ユーロは、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の発言で早期追加緩和観測が後退したため、一時約2週間ぶりの高値を付けた。

終盤のドル/円<JPY=>は0.75%高の102.54円。アジア時間には、日銀の中曽宏副総裁の講演で追加緩和に関する新たな手掛かりが得られなかった失望感から、101.42円まで下げる場面があった。

BMOキャピタル・マーケッツの外為戦略グローバル責任者グレッグ・アンダーソン氏は「相場がドル高に転じたのは、市場が『原油が高騰すれば物価上昇への意識が高まり、FRBが利上げする公算が大きくなる』とみなしたからだ」と述べた。

フェデラルファンド(FF)先物が織り込む年内の利上げ確率は57%と、7日の47%から切り上がった。

ユーロ/ドル<EUR=>は朝方に8月26日以来の高値となる1.1326ドルまで買い進まれた。

ECBは8日の理事会で金融政策の現状維持を決定。ドラギ総裁はユーロ圏の成長率見通しを引き下げ、経済の下振れリスクに警戒感を表明したものの、現時点では行動を起こす必要がないとの考えを示した。

<債券> 国債利回りが上昇した。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、追加緩和の具体的な手掛かりを示さず、ハト派色が薄まったとの受け止めから、欧州債券利回りが上昇し、米国債もつられた。

終盤の取引で、30年債<US30YT=RR>価格は1ポイント超下落。利回りは2.314%と前日の2.236%から上昇し、一時4週間ぶりの高水準をつけた。

ドラギ総裁は、追加緩和を行う可能性を残し、資産買い入れの円滑な実施を確実にするための選択肢を検討するよう指示したと明らかにした。

しかし、資産買い入れプログラムの期間延長について、理事会で討議しなかったとも説明した。

クレディ・アグリコルの世界金利戦略部門責任者、デビッド・キーブル氏は「ECBが新たに追加緩和に踏み切ると表明せず、ハト派色が薄まったと受け止められるなどして、ドイツ国債(価格)が弱含み、米国債にも波及した」と話した。

3日終了週の米新規失業保険申請件数(季節調整済み)は25万9000件と、7月中旬以来の少なさだった。

指標公表後、フェデラル・ファンド(FF)金利先物相場が織り込む月内の米利上げ確率は前日終盤の15%から21%に上昇した。指標を受けて、長期国債の利回りもやや上昇した。

来週は、米財務省が560億ドルの3・10・30年債入札を行う見通しだ。アクション・エコノミクスは、債券市場がこれら入札に備え始めた可能性を指摘した。

<株式> マイナス圏で取引を終えた。前日に新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)7」を発表したアップル<AAPL.O>が売られ、相場を圧迫した。一方でエネルギー株は買われ、下値を支えた。

アップルは2.6%安。英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択した影響で米国株全般が大きく売り込まれた6月24日以来の下落率だった。

S&P情報技術株指数<.SPLRCT>は0.9%下げ、10セクターで最も低調となった。非中核的なソフトウエア事業を英社に売却することで合意したヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)<HPE.N>は3.2%下落した。

原油が大幅に値上がりしたことを受け、S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は1.7%上昇した。

米国株はここ数カ月ずっと狭いレンジにとどまり、投資家は経済状況や金利動向を見極めようとしている。

パイオニア・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ジョン・キャリー氏は「市場参加者は米連邦準備理事会(FRB)が追加利上げするかどうか、するとすればいつになるか思案を続けている」と指摘。昨年12月にたった25ベーシスポイント(bp)の利上げで売りが広がっただけに、また同じ事態が起きるのではないかとの不安が市場にはあるとの見方を示した。

<金先物> 欧州中央銀行(ECB)による現行政策維持の決定などに対する失望感から売られ、中心限月12月物の清算値は前日比7.60ドル(0.56%)安の1オンス=1341.60ドルに続落した。

<米原油先物> 米エネルギー情報局(EIA)週報で原油在庫の急減が示されたことを受けて買いが殺到し、大幅続伸した。米国産標準油種WTI10月物の清算値は前日比2.12ドル(4. 66%)高の1バレル=47.62ドルと、中心限月の清算値ベースで8月26日(47. 64ドル)以来約2週間ぶりの高値を付けた。上伸はこれで4営業日連続。 EIAによると、2日までの1週間の米原油在庫は前週比1450万バレル減と、減少 幅は約17年半ぶりの大きさ。

最終更新:9月9日(金)13時4分

ロイター