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【パラ陸上】嵐の船出!メダル期待の男子5000メートル・和田が6位

スポーツ報知 9月9日(金)6時6分配信

◆リオデジャネイロ・パラリンピック第2日 ▽陸上・男子5000メートル(視覚障害T11)決勝(8日、リオデジャネイロ)

 【リオデジャネイロ(ブラジル)8日=細野友司】陸上男子5000メートル(視覚障害T11)決勝で、ロンドン大会銅メダルの和田伸也(39)=賀茂川パートナーズ=は16分2秒97の6位となり、期待された今大会のメダル1号を逃した。競泳女子100メートル平泳ぎ(運動機能障害SB9)は、東京五輪世代の一ノ瀬メイ(19)=近大=、池愛里(17)=東京成徳大高=が、ともに最下位で予選敗退した。2020年東京大会を控える日本選手団は132人で編成され、前回ロンドン大会から倍増の金メダル10個を目指す。

 厳しい現実を受け入れるしかなかった。前回大会銅の和田は「レースには集中できていたし、調子も良かったが、トップとの差が広がりすぎた」と首を振った。序盤からケニア、ブラジル勢が想定を上回るハイペースで飛ばす展開。後方で自重し後半のスパートにかけたが、トップと半周、約46秒差をつけられて6位。今大会日本勢メダル1号の夢は、高い壁に阻まれた。

 網膜色素変性症で、高校2年から徐々に視力が悪化。関大3年で全盲になった。高校時代ラグビーに打ち込んでいたスポーツマンも、数年間は点字を覚えるためにスポーツから遠ざかった。転機は06年3月。視覚障害者と健常者がともに走るチーム「賀茂川パートナーズ」(京都)の練習に参加。体を動かす喜びを思い出した。週2回程度の練習から始め、ラグビー時代に鍛えた基礎体力を生かしてタイムを伸ばした。伴走の中田崇志さん(36)=東京都世田谷区=は「今回はフォームづくりの基礎もきちんとできていて、集中して走れていた。負けはしたけど、力は出せた」とねぎらった。

 敗戦は必ず糧にする。パラリンピック界でも存在感を増すアフリカ勢との戦いへ「メダル争いに近づけるように、今後はトレーニングや環境面も考え直していかないと。もし競技に専念できる環境があれば、そこでチャレンジできたら」と力を込めた。今大会は1500メートルとマラソンにも参戦。「1500メートルは自己ベストで予選突破が目標。最終日のマラソンは、しっかり走って締めくくりたい」。衰え知らずの39歳は、完全燃焼でリオを駆け抜ける。

 ◆和田 伸也(わだ・しんや)1977年7月9日、大阪・東大阪市生まれ。39歳。生野高時代はラグビー選手。関大3年の頃に全盲となり、関大大学院を経て2006年に競技を始める。12年ロンドン大会に初出場し、銅メダル獲得。15年世界選手権でも銅。176センチ、62キロ。

最終更新:9月9日(金)10時3分

スポーツ報知