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巨人“終戦覚悟”オーダーで勝っちゃった

東スポWeb 9月9日(金)16時45分配信

 巨人は8日、坂本の劇的な代打逆転3ランで阪神を3―1で下し、広島の本拠地Vを阻止。それでも、高橋由伸監督(41)を筆頭に、試合後のナインに笑顔はなかった。

 広島のマジック2で迎えた土俵際の一戦。指揮官の苦渋の決断が、この日の先発オーダーに表れていた。左ヒザに自打球を当てた影響が残る坂本に加え、今季初めて長野もスタメンから外した。打線の“飛車角”を落とし「1番・中堅」にはルーキー重信、「7番・遊撃」には4年目22歳の辻を抜てきした。

 阪神先発の青柳が左打者を苦手にしているというデータはあったが、“終戦やむなし”の覚悟を固めた指揮官が、潔く未来に視線を切り替えた日だった。

 ところが期待の若手2人は、ともに3タコと、いいところなし。0―1のまま進んだ8回一死で、代打・堂上が死球で出塁した。敗戦覚悟の巨人でも、もらった好機をみすみす逃すわけにはいかない。投手の内海に代えて送った長野も死球で一、二塁。ここまでくれば、重信を下げて代打・坂本は当然の一手。その主将が藤川の5球目を左翼スタンドに放り込み、気づけば巨人に勝利が転がり込んだ。

 試合後、殊勲の坂本について「ひと振りで決めてくれた」と目を細めた由伸監督だったが、長野を外したオーダーに質問が及ぶと表情は一変。「そこまで説明しなくちゃいけないかな」と制して追及をかわした。

 甲子園では今季9勝1分けの負けなし。誇れる成績だが、1敗すれば終戦という状況で東京に戻る巨人ナインの表情は複雑だ。本拠地Vを願っていた広島ファンを敵に回す結果になったが、引き揚げるスタッフは「恨むならウチではなく、阪神を恨んでよ」とポツリ。巨人の誰もが同じ思いだったに違いない。

最終更新:9月9日(金)17時17分

東スポWeb

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