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大震法見直し議論開始 南海トラフも視野 作業部会

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月9日(金)17時22分配信

 事実上東海地震だけを対象にしている大規模地震対策特別措置法(大震法)の在り方の抜本的な見直しを有識者が話し合う内閣府のワーキンググループ(作業部会)が9日、都内で初会合を開いた。地震予知の現状を踏まえ、適用範囲を東海地震から南海トラフ巨大地震の被害想定域に拡大することも含めて議論し、年度内にも報告書をまとめる。

 会議は非公開。委員は学識経験者、関係する省庁や県の17人で、気象庁の地震防災対策強化地域判定会長や政府の地震調査委員会長を務める平田直・東京大教授=同大地震研究所地震予知研究センター長=を主査に、本県からは川勝平太知事、岩田孝仁・静岡大防災総合センター教授が参加する。山岡耕春・名古屋大大学院教授、尾崎正直高知県知事らも名を連ねる。

 大震法は1978年制定。在り方の抜本的な見直しは初となる。大震法に基づく現行の枠組みは東海地震の予知を前提に、東海地方を中心とした地域の新幹線の運行停止など強い規制を伴う被害軽減策を定める。一方、予知の不確実性と規制の厳しさが釣り合っていないとの批判も根強い。政府は、東海地震の単独発生だけでなく南海トラフ巨大地震の発生の可能性が高まってきたことを踏まえ、6月、中央防災会議に作業部会を設置した。月1回のペースで会合を重ねる予定。

 平田主査は会合の冒頭、「南海トラフ巨大地震が発生すれば、東日本大震災を超える甚大な被害がもたらされることが分かってきた。被害を軽減できる方策がどのようなものであるかを念頭に置き、議論を進めていきたい」と述べた。



 <メモ>大規模地震対策特別措置法(大震法) 大地震から国民の生命、身体、財産を守るため、地震予知を前提に、「地震防災対策強化地域(強化地域)」の指定や地震観測体制の強化、気象庁長官から「地震予知情報」の報告を受けて内閣総理大臣が「警戒宣言」を発令する仕組みなどを定めた特別措置法。警戒宣言発令に伴って国や自治体、民間事業者などがどう対応するか(地震防災応急対策)をあらかじめ決めておくことなども求めている。東海地震に限った法律ではないが、現在は想定東海地震だけが予知の可能性があるとされ、深刻な被害が予想される8都県157市町村が強化地域に指定されている。

静岡新聞社

最終更新:9月9日(金)17時22分

@S[アットエス] by 静岡新聞