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【巨人コラム・Gペン】“交通整理役”を固定せよ

スポーツ報知 9月10日(土)16時3分配信

 往年の名選手はコメントにも味がある。守備範囲の広い守りに鮮やかな右打ちで巨人第1、2期の黄金時代を支え、ベストナインを7度受賞した名二塁手・千葉茂さんはこんな言葉を残している。「セカンドというのは、信号のない銀座4丁目の交差点で交通整理をしているようなもんで、これは忙しいですよ」

 カットプレー、併殺、バントシフトなど動きの多い二塁手を手信号で車や人をさばく警察官に例えたものだが、その通り、二塁手の仕事は多い。千葉さんが活躍していた時に比べ、現代の二塁手はさらに忙しさを増している。バリエーションが増えた守備シフト、サインプレー、カバーリング、バックアップ…。挙げればキリがない。もちろん打撃でも成果が求められる。熟練者でないとこなせないことなのだ。

 ここ数年、巨人は二塁の“交通整理役”を固定できなかった。2006年オフ、仁志が横浜に移籍して以降はゴンザレス、アルフォンゾ、エドガーといった助っ人が入れ代わり立ち代わりやって来て脇谷、藤村も定着できなかった。13年オフにFAで西武から移籍した片岡もがっちりと確保したというところまでいかず、中日から移籍した井端も引退。昨オフにはロッテからクルーズが加わり、西武から脇谷が復帰した。今季、8日までの126試合で二塁のスタメンに名を連ねたのは9人。開幕当初はクルーズだったが、故障で離脱したこともあり片岡、寺内が入り、はては遊撃が本職の新人・山本が18試合も先発した。要の位置を守る選手がこうもコロコロと代わっていては、チームの幹がしっかりするわけがない。広島の独走を許したのは、二塁手を固定できなかったことと無縁ではない気がする。

 広島には菊池という当代きっての二塁手がいる。今季は沈んでいるが、昨季のヤクルトも山田の活躍が優勝の要因となった。千葉さんしかり、V9時代には土井さんと、巨人の黄金時代には必ず名二塁手がいた。そこまでぜいたくは言いません。“交通整理”の役回りを固定することが、来季のV奪回につながっていくはずだ。(秋本 正己=07年~04年野球担当)

最終更新:9月11日(日)2時26分

スポーツ報知

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