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【競泳】松田、笑顔のラストスイム「120%くらい出せた。もう悔いはない」

スポーツ報知 9月10日(土)6時4分配信

◆競泳・岩手国体第1日(9日、岩手・盛岡市立総合プール)

 リオデジャネイロ五輪の競泳男子800メートルリレーで銅メダルに輝いた松田丈志(32)=宮崎=が引退レースを3位で終えた。成年男子400メートル自由形で3分51秒12で4位を100分の1秒差で振り切った。五輪は4大会連続で出場し、3大会連続でメダルを獲得。仲間に愛された“泳ぐ人格者”が、28年に及ぶ競技生活に別れを告げた。少年B女子100メートルバタフライは池江璃花子(16)=東京=が57秒74の大会新記録で優勝。

 水から上がると松田はプールに一礼し、感謝を込めてスタート台に手を置いた。100分の1秒差で表彰台に上がり「3番には縁があったなと。自分らしい競泳人生だった」。200メートルバタフライで2008年北京五輪、12年ロンドン五輪で銅メダルだった。「いろんなものが後押しをしてくれ、120%くらい出せた。もう悔いはない」。28年間の競技生活を、笑顔で終えた。

 リオ五輪で競技生活を終えようかとも考えたが「ブラジルより岩手の方が近いから」。応援してくれた日本のファンの前で最後の泳ぎを見せることを決断した。ロンドン五輪ではメドレーリレー銀メダルを決め「康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかない」の名言を口にした。いつも周囲への感謝の思いがあった。

 スイマーとして、人として仲間から愛された。そんなアニキのラストスイム。ゴール後、松田が泳いだ7コースにリオ五輪800メートルリレーをともに戦い、銅メダルを獲得した江原騎士、小堀勇気が集まり抱き合った。リレーメンバーの萩野公介は「ずるい。僕も交ぜてほしかった」と悔しがった。

 江原、小堀とは宿が同じ。ラストレース前夜の8日、一緒に大浴場に入った。「これも最後だな…」。大会前の“儀式”、体毛剃(そ)りさえ感慨深いものに思えた。3人並んで、しんみりと剃り上げた。風呂から上がると部屋で記念撮影に興じた。「この鍛え上げられた肉体美も最後だぞ」。自慢の胸筋ショット。何度も後輩に撮り直しを命じながら笑い合った。

 4歳から指導を受けてきた久世由美子コーチ(69)から「表彰台に上がれよ。納得いくレースをしてきちんと終われよ」と声をかけられ、最後まで約束を守った。「上の世代の人たちが強くしてくれたトビウオ・ジャパンを、次の世代につなげることができたかなと思う。日本の自由形は、まだまだ強くなっていく」。後輩たちに思いを託し、競泳界のアニキがプールを去った。(高木 恵)

最終更新:9月10日(土)6時4分

スポーツ報知

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。