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秋の行楽期はスズメバチに注意 岡山県内では個体数減るも油断禁物

山陽新聞デジタル 9月9日(金)8時30分配信

 スズメバチが活発に動き回るシーズンを迎えた。岡山県内では今年、夏の猛暑の影響で個体数が減少しているとみられるが、被害が相次ぐのは例年、秋の行楽期が中心だ。専門家は「野山に繰り出す際は肌の露出を抑え、ハチに出くわしても決して刺激しないように」と呼び掛けている。

 害虫駆除を手掛ける県ペストコントロール協会(岡山市)によると、巣の駆除依頼は昨年、8月末時点で142件。ところが、今年は同じ期間で比べて半分以下といい「駆除依頼はここ20年で最低水準。大きさも層の薄い小規模な巣ばかり」と説明する。

 スズメバチは4月に巣を作り始め、6月になると働きバチが次々と羽化。幼虫の餌を確保するため、9~11月にかけて動きを活発化させる。一方、猛暑が続くと、巣に羽で風を送るなど温度を下げる作業に追われて営巣が停滞し、巣が小型化して卵の数が減少するとされる。今夏は、岡山市で猛暑日(最高気温35度以上)が8月の月間最多を更新する計18日間に上っており、個体は全県的に減っているとみられている。

 被害相談や駆除に応じる日本スズメバチ研究所(赤磐市)によると、駆除依頼では、どう猛なキイロスズメバチの巣の減り具合が目立つ半面、庭木や垣根に巣を作るコガタスズメバチは例年並み。西崎健二代表(58)は「樹木の剪定(せんてい)作業中に突然刺されるケースもある。たとえ個体数が少なくても、暑さが和らぎ、行楽などで屋外での活動が増える時季が重なるだけに危険度が増す」と言う。

 ハチに刺される被害は例年、夏の終わりから秋にかけて多発。2013年には8月に奈義町で登山客12人が、高梁市では10月に自転車競技中の選手19人がそれぞれ何らかのハチに襲われ、病院で手当てを受けた。

 スズメバチに刺されると、急性アレルギー反応(アナフィラキシーショック)により吐き気やめまいが起きたり、呼吸困難になったりして死に至るケースがあり、厚生労働省によると毎年、20人前後が亡くなっている。

 西崎代表は「スズメバチの多くは地中や地面近くに巣を作り、知らぬ間に近づいて踏んでしまうこともある。特に野山では油断は禁物。山道から外れず、足元にも注意を払ってほしい」としている。

最終更新:9月9日(金)8時30分

山陽新聞デジタル