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“筒美京平の秘蔵っ子”平山みきの今、名作家が見抜いた不良っぽさ/インタビュー・前編

MusicVoice 9/9(金) 11:00配信

 「ビューティフル・ヨコハマ」などのヒット曲で知られる、歌手の平山みきが今年5月に、1995年以来約20年ぶりとなるツアーを開催、歌手業を本格的に再始動させた。ハスキーな歌声とクールな容姿で若い男性を中心に人気を集めた。デビュー当時はヒット曲の多くが筒美京平氏作品であったため「筒美京平の秘蔵っ子」とも言われた。なかでも自身の代表曲「真夏の出来事」はレコード売上50万枚を記録。昭和歌謡を彩る名曲として今も多くの歌手にカバーされている。今年11月のデビュー45周年を控え、7月20日には前記「真夏―」をセルフカバーした新曲「真夏の出来事~ナウ・アンド・ゼン」を発売。当時流行したサーフロックサウンドを表現するため、中シゲヲ率いるザ・サーフコースターズが演奏、当時と今をシンクロさせる爽やかなナンバーに生まれ変わった。一方、私生活では東京から京都に住まいを移し、充実した日々を送っているという。小媒体では今回、彼女にインタビュー。京都暮らしやデビュー当時の心境を前編に、45年歩み続けてきたなかで感じる音楽シーンの変化と「真夏―」への想いを後編とし、2回に分けて紹介したい。

京都で向き合う自分の時間

――上京されたタイミングでこうしてお話を伺っていますが、現在のお住まいは京都に?

 京都に住んでもう30年くらいになります。ですので、東京と行ったり来たりして活動をしています。3年ぐらい前までは東京にも家はありましたが、全部、京都に移しました。だから気持ちは京都の人間です。行ったり来たりしている時はあっちかこっちか自分の中でもはっきりしてない事がありましたが、今は京都から通っているという感じです。

――両住まいですと落ち着かない気もしますが、当時はどのような心持ちでしたか?

 家庭用品も衣装もあちこちにあったんです。安い物だったら同じものを2つ揃えてもいいのでしょうが、しっかりした衣装などはどちらかにしかないんですね。「ああ、あれが必要だ」となってもそう簡単に取りに行けませんからね。感覚的に安定していないというのがありました。今は東京で何か仕事があるとすると、京都から衣装などを揃えて出てくるんです。だから今の方が「“家”に帰った」という感じがあるかもしれません。

――京都と東京では土地柄も人柄も違うと思いますが、京都はどういうところでしょうか? 外地の人を芯からは受け入れないという説も聞いたことがありますが。

 それはないと思います。住まいを東京か京都かどちらかにしようと考えた末に京都を選んだのは、京都の人が受け入れてくれたから。少なくとも私はそう思います。受け入れられているから居やすいし、友達もいっぱいいる。私は、休日の時にお寺や神社に行くのが楽しみなんです。方位を見るのも大好きで、方位が良い日にそこに行くんですね。神社の境内で2時間くらいボーッとして、それが気持ち良くて凄く良いんですよ。

――境内は静寂性もあって空気が研ぎ澄まされた感じがしますね。

 京都は沢山の神社がありますよね。その方位に神社が必ずと言っていいほどある。私が住んでいる所から上賀茂神社(編注=正式名・賀茂別雷神社、世界遺産登録)へは歩いて行ける距離なんです。そこに行って2時間くらいボーッと。神社の方とも喋っていると、何か気持ちが楽になりますね。悩んだ時もそうですが、良い「気」の時に行くんですね。その代わり、都心ではないので良い方位に喫茶店がなかなかなくて。神社よりも喫茶店を探す方が大変なんですよ。

 この前は、西の方位が良いと聞いたので、家からずっと西の方に歩いて行きましたが、それが何もないんですよ。30分くらい歩いて見えてきたのが山(笑)。これ以上、歩き進んだらヤバいと思ったんですよね。道はあって向こうからはバイクも走ってくるけど、道が凄く細くて…。これ以上行ったらどうなるか分からないので、引き返してきたんですよ(笑)。違う方向に行きながら色んなものを見て「無いよね、喫茶店が…」と。結局、買い物だけして帰ってきちゃいました。

 東京だったら渋谷に行ってもいいし、どこへでも行けるんですけどね。京都の中心地ではそういう事もないけど、私の住まいがちょっと外れた所にあるので、喫茶店を探すのに一苦労。でも、緑が沢山あって落ち着いていて凄く環境が良いんですよ。

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最終更新:9/9(金) 13:26

MusicVoice