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「水洗なので悪臭がしない」マンホールトイレ、導入拡大へ 熊本市 震災で威力発揮

西日本新聞 9月9日(金)11時22分配信

 断水が続き、県内の避難者が最大18万人を数えた熊本地震の避難所では、トイレ不足が深刻な問題となった。熊本市内の4中学校では、下水につながるマンホールの上に直接、簡易便器を置く仮設トイレが威力を発揮した。事前に施設を整備しておけば、設置も容易で断水時もプールの水が活用できる優れもの。市は今後6年間で、34中学校に新設する方針だ。

【画像】マンホールトイレの仕組み

 4中学校では地震前に、災害時に備えたマンホールトイレの施設が整備されていた。災害時はマンホールのふたを開け、組み立て式の洋式便器を置いて目隠しのテントで覆って使う。1台15分ほどで誰でも組み立てられる。等間隔に並んだマンホールはそれぞれ、下水管とつながっている。

 用を足した後は、上流側にある水洗用マンホールにバケツなどで水を注ぐと、地下に落ちた汚物は管を通じて下流側の下水道まで流れる仕組み。断水してもプールや川などの水が活用できる。

 市は、地震発生直後の4月15日と16日から最長35日間、下益城城南中(南区)や西原中(東区)など4校に5台ずつ開設。「洋式で段差もなくて楽」「水洗なので悪臭がしない」と好評だったという。活用実績が評価され、9日には本年度の国土交通大臣賞(循環のみち下水道賞)を受賞する。

 マンホールトイレは東日本大震災時に注目され、熊本市は2013年度から導入を始めた。1校当たり費用は約500万円。

西日本新聞社

最終更新:9月9日(金)11時22分

西日本新聞