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素材は横浜・藤平級? 鹿取監督も評価する140キロ・U-15左腕の潜在能力

Full-Count 9月9日(金)8時14分配信

力と伸びのある直球+縦に割れるスライダー、進学先にも注目

 7月29日から福島・いわき市で開催された「第3回 WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 in いわき」。侍ジャパンU―15代表は惜しくも決勝戦でキューバに敗れて、準優勝だった。前回大会(2014年メキシコ開催)の7位を上回る準優勝。涙を流す選手の中に、準Vに大きく貢献したエース左腕・及川雅貴投手がいた。チームを率いた鹿取義隆監督は、及川の持つ高い技術と潜在能力に太鼓判を押した。

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 及川は千葉・匝瑳シニアに所属する181センチの長身左腕。鹿取監督は「140キロくらいは投げていたと思う」と、力と伸びのある直球に魅力を感じていた。縦に割れるスライダーなど、変化球もキレがあり、将来性十分な投手。小学6年時にはマリーンズジュニアに選出された。来年以降もどの学校に進むのかに、注目が集まっている。

「ストレートが良かったね。(投げた時の)バランスが最初良くなかったけれど、みんなを集めてグラブの使い方を1つアドバイスした。しっかりと(グラブを)止めること。そうするとバランスがよくなる。軸が決まり、体がぶれなくなる。投げ終わった後に体が流れてって傾いてしまう」

 ボールをリリースする前に、反対の手にはめるグラブをしっかりと胸の付近で止めることの重要性を説いた。せっかく溜めた力がボールに伝わらずに逃げていってしまうからだ。それができればさらに強いボールを投げることが可能になる。実は、同じことを3年前のU-15代表選手たちにも伝えている。横浜・藤平尚真投手や常総学院の鈴木昭汰投手らは聞く耳を持って、その日の練習から実践していった。

教わったことをすぐに実践、順応性の高さは重要な資質

 全国有数の中学生からU-15の日本代表メンバーを選考する時、1つのポイントに「順応性」を挙げている。首脳陣は短期間でチームを作り上げ、選手のパフォーマンスを引き出さなくてはならない。そのため指導したことをすぐに体現できる選手が必要となる。

 鹿取監督は及川について「教えたことがすぐに出来るような選手だった」と話す。「直球、スライダー、チェンジアップを投げていた。カーブの時に少し腕が緩くなる(クセがあるけど)それもすぐに直ると思う」と、さらなる可能性を感じている。

 キューバ戦が終わった後、及川は涙を流していた。鹿取監督が言うには「(マウンドでは)動揺しない子。あがったりもしない。穏やかな子。自分のチームでは投げる時は先発完投、僕が打たれたら負けなんですって言っていた。責任感が強い子だなと思った」。ただ、まだ15歳の投手でもある。監督はキューバ戦で打たれて肩を落とす左腕に「仕方ないよ、お前でいってお前で負けたんだから」と、責任は監督自身にあると伝え、これまでの戦いをねぎらった。

 そして最後に「次のステップにいっても頑張れ。いいチームになったと思う。今のままでいいからね」とアドバイスし、目指していく方向性、練習姿勢を変わらず持って、再び次のカテゴリーの代表選手に選ばれるような選手になっていくことを願った。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:9月9日(金)12時25分

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