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被災地に再び無情の雨 避難の市民、不安な一夜/久慈

デーリー東北新聞社 9月9日(金)12時11分配信

 被災地に降り注ぐ無情の雨―。台風13号から変わった温帯低気圧の接近に伴う大雨警戒で8日、全域に避難勧告を発令した久慈市。先月末には台風10号による大雨で、市中心街や山間部の集落に甚大な被害が出たばかり。市が18カ所に開設した避難所に身を寄せた市民は「早く家に帰りたい」「また避難するとは」などと疲れ切った様子で不安な夜を過ごした。

 同市旭町の社会福祉施設「元気の泉」には大雨による影響を懸念した市民が次々と避難してきた。午後8時半現在で、その数は63世帯85人に。

 同市門前のパート山本トシ子さん(77)は台風10号に続いての避難。1人暮らしで自宅近くには山がある。山本さんは「まさか、また避難することになるなんて…」とぐったり。「久慈の街はどうなってしまうのか。早く雨が過ぎ去り、復興に向かってほしい」と祈るように語った。

 長内川沿いに住む同市長内町の米澤達也さん(69)は家族ら総勢7人で避難した。「台風10号の時はぎりぎり自宅への浸水は免れたが、今回は大事を取ってみんなで避難した」と米澤さん。「台風ほどの雨量ではないと思うが、側溝から再び水があふれないか心配だ」と不安げな表情で話した。

 田屋町の主婦柳ミツ子さん(72)も勧告が出たため急いで避難した。「前回もここで一晩過ごした。少しは落ち着いたと思ったのにまたかという感じ。避難所だと周りの人に気を使うので早く家に帰りたい」とつぶやいた。

デーリー東北新聞社

最終更新:9月9日(金)12時11分

デーリー東北新聞社