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広がる音の宇宙 アジカン、ゴッチがソロツアーを開始

カナロコ by 神奈川新聞 9/9(金) 14:16配信

 ロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」(アジカン)のボーカル、ギターを務める後藤正文(39)が結成したソロバンド「Gotch&The Good New Times」が6日、渋谷クラブクアトロ(東京都渋谷区)を皮切りに、全国ツアーをスタートさせた。

 ステージでは最新アルバム「Good New Times」に収録した曲を中心に、19曲を演奏。後藤が、「自由に楽しんで」と呼びかけると、井上陽介、佐藤亮、戸川琢磨、下村亮介、YeYe、mabanuaら音楽職人たちはドラム、ギターやバンジョー、タンバリン、サックスなど多彩な楽器を曲に合わせて奏で、開放的な空間を生み出した。

 「素晴らしいバンドと一緒にやっていてすごく楽しい」と言う後藤は終始笑顔。放った1音が重なり、音楽になる瞬間は実験室のようで、幸せな時間を共有した700人の目は、キラキラと輝いていた。

 オリジナル曲のほか、細野晴臣の「東京ラッシュ」などカバーも披露。ツアーは29日の「渋谷 TSUTAYA O-EAST」まで、大阪・福岡・札幌など9公演を展開するが、後藤は「地方はあんまりチケットが売れていないんです」とぽつり。

 「あらためてアジカン、スゲぇなー、やるなーって。僕、今年40歳になるんですけど、60歳で『リライト』(アジカンが2004年に発表した曲)を歌うには、妖怪になるしかない…。音楽は好きだから死ぬまでやっていくと思うんですけど。おじさんはおじさんなりの音楽を…」と話し、ソロバンドを組んだ意向について触れ、会場を笑わせた。「その時のノリでやっているので(ソロは)毎回演奏が違う。それぞれいろんな活動があったり、事情があるのに、奇跡的に集まっているこの日を、目撃してくれてとてもうれしい」と感謝した。

 アルバムを発売したレーベル「only in dreams」は、ジャンルや国にとらわれず、良質な音楽を紹介することを目的に後藤が中心となり2010年に立ち上げた。

 後藤は「デビュー前は、すごい良いデモテープができれば、友だちに『聞いて』ってタダで配っていた。バンドのホームページで無料配信していたときもあった。食うか食わないかって切実だけど、それぐらいしても聴いてほしかった」とデビュー前の苦しい状況を告白。「みんなから金が取りたくてやっているわけじゃない。1回こっきりの人生。何十代が最高か知らないけど、いまが最高と思って生きていたい」と思いを込めた。

 アンコールで披露した「Star Dust」ではミラーボールなどが輝き、会場を星のようなきらめきで照らした。生まれた音を7人で育て、膨らませていく。音の宇宙が、どんどん広がっていた。

最終更新:9/9(金) 14:16

カナロコ by 神奈川新聞

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