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林遣都、俳優業に「ゴールはない」 出会いによって変化した“目指すべきもの”

クランクイン! 9/9(金) 7:50配信

 芝居に対し、「貪欲でいたい」と話す林遣都。「観てくれた人の心を動かせる仕事をしている。それって、すごくやりがいのあることだと感じています」と続ける林が、川口春奈と初共演を果たしたラブコメディ『にがくてあまい』で、イケメンのゲイ役に挑んだ。単独インタビューから見えてくる、役への取り組み方、役者としての思いとは。

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 WEBコミックスが原作の同作。川口演じる野菜嫌いのOL・マキと、林演じるベジタリアンで同性愛者の渚が、ひょんなことから同居し、ぶつかり合いながら、互いを受け入れ、自分自身を見つめ直していく。

 「少女マンガってほとんど読まないんですけど、『にがくてあまい』は純粋におもしろかったんです。ただのラブコメではなくて、もっと深い部分を描いている。人間の欠点だったり悩みだったりを、人が出会うことによって補い合っていく感じがステキだと思いました」。

 几帳面、料理上手、同性愛者。いずれも渚を表すキーワードだが、「自分にはない要素ばかり」だと林は言う。撮影に入る前に準備することも多かった。「同性愛の方に、何度もお話しを伺いました。同性愛なのかそうじゃないのか、佇まいだけで、ドアを開けて入ってきた瞬間に、分かると言われたのですが、監督がそこを目指そうと(苦笑)。同性愛者としての分かりやすい描写はない作品なので難しい面もありましたが、女性に対する距離感とか、目つきとか顔の角度とか、事細かく気を配りました。ちなみに、なぜか、男の人にモテるでしょと言われることが、よくあるんですけど、実際にお話しを聞いてみたら、そんなことありませんでした。『あなたみたいなのが好きなのは、10%から20%くらいじゃないかしら』って。あぁ、そうなんだって(笑)」。


 料理の仕草にもこだわった。「冒頭に映る、野菜を切る手も僕です。吹き替えはありません。MY包丁を買って、スーパーで野菜を買い占めて、ひたすら切りまくってました。指も切りましたよ。終わった瞬間にやらなくなりましたけど(笑)。それにしても本編に出てくる料理は本当においしくて感動の連続でした。マキのように、仕事に追われて食生活、生活リズムが乱れている人、僕もそちらに近いと思いますが、そういう人が食べると涙がこぼれてきちゃうくらいの味でした」。

 そして几帳面というワードも林自身とは違うとか。「几帳面そうだと言われるんですけど。きれい好きでしょとか、ストイックに見えるとか、実際は本当に適当なんです。周りにはあまり言うなと言われているんですが、部屋も汚いほうですし、身の回りのことをするのは苦手です(苦笑)。細かいことは全然気にしない楽観的なタイプなんです。どちらかというと、渚よりはマキのほうに近いです。ぼくがそっちよりだからこそ、女性はマキのようなタイプより、きちんとしている方のほうがいいです(笑)」。

 ストイックではないというが、こと芝居に関しては一直線。「いまは仕事が中心です。作品、役柄によって、意識的に生活を変えないとやっていけないという考えになってきています。15歳からこの仕事をしてきて、いろんな人に出会っていくなかで考え方も変わってきました。これしかないと思っていますし、作品を観た人に、この人でよかった、この人以外は考えられないと言われるものを目指したいと思っています。そこにゴールはないと思って」。(取材・文・写真:望月ふみ)

 『にがくてあまい』は9月10日よりTOHOシネマズ新宿ほかにて公開。

最終更新:9/9(金) 7:50

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