ここから本文です

優秀和菓子職、石川県内初の認定 金沢・此花町の店、埼玉出身・猪子さん

北國新聞社 9/9(金) 2:54配信

 此花町の和菓子店「菓(か)匠(しょう)まつ井」の職人・猪子(いのこ)俊太さん(29)が、優れた技術を持つ職人に贈られる全国和菓子協会の「優秀和菓子職」に認定された。8月30日に東京で行われた審査会「選・和菓子職」で、金沢の文化を取り入れた和菓子5種を披露し、県内初の認定となった。猪子さんは「これからも精進し、和菓子の魅力をたくさんの人に伝えたい」と意気込んでいる。

 選・和菓子職は同協会が2007年から開催している。優秀和菓子職と、50年以上の販売実績がある和菓子と職人を認定する「伝統和菓子職」の2部門を1年ずつ交互に実施する。優秀和菓子職の審査は9回目で、今回を含め全国129人が認定された。

 猪子さんは埼玉県川越市出身で、2012年4月から同店で修業を始めた。店には前田家の家紋や加賀友禅など金沢の歴史文化をちりばめた和菓子が並んでおり、生まれ育った関東とは色彩や形が異なる和菓子を学んできた。

 20代最後に修業の成果を試そうと初めて審査会に挑戦した。審査では、見た目の美しさや味、製造技術が総合的に判断され、33都道府県84人の応募の中から10人に選ばれた。

 審査会では「正月から春先の風物詩」をテーマに練り切り餡(あん)で作る課題が出され、金沢で正月菓子として親しまれる「福梅(ふくうめ)」や加賀手まりをモチーフにしたものをはじめ、特産の金箔(きんぱく)を取り入れた和菓子を創作した。

 認定の報告を受けた菓匠まつ井の松井英治社長(59)は「休み返上で練習する姿を見ていたので、とてもうれしい」とねぎらった。猪子さんは将来、製菓学校で指導することが目標で、「金沢で学んだ和菓子文化や技術を子どもや海外の人に発信したい」と話した。

北國新聞社

最終更新:9/9(金) 2:54

北國新聞社