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ドラギ総裁、QEプログラム検証を委員会に指示-債券不足対処へ

Bloomberg 9月9日(金)0時41分配信

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、同中銀の量的緩和(QE)プログラムで購入する債券が尽きる事態を防ぐための選択肢の検討を担当の委員会に指示したと明らかにした。新たな刺激策については、当面は必要ないとの考えを示した。

総裁は8日、政策決定後の記者会見で「行動する決定を正当化できるほど重大な変化はなかったというのが当局の判断だ」とし、「中心的なテーマは3月に決定したプログラムが新たな金利環境の中で実践できるようにすることだ。金利環境が購入対象債券の範囲を狭めていることは明白だ」と語った。

QEプログラム終了の目安とする来年3月まであと半年となり、ECBは購入対象資産が不足する懸念と域内景気回復の勢いが弱まる兆候の板挟みとなっている格好だ。インフレはECBが目指す2%弱の水準を3年余りにわたって下回り、ECBは同水準達成が2018年終盤以降になるとみている。

ECBはリファイナンス金利をゼロ、中銀預金金利をマイナス0.4%に据え置き、債券購入は現行通り月額800億ユーロのペースで少なくとも17年3月まで実施することを確認した。今回の政策委員会で購入の期間延長は協議しなかったとし、いわゆる「ヘリコプターマネー」についても議論はなかったとして見解を示すのを控えた。

「政策委員会は購入プログラムのスムースな実行を確実にするための選択肢の評価を関連の委員会に指示した」と総裁は述べた。「委員会は全権を持って、プログラムの再設計における全ての選択肢を検討する。もちろんその後、政策委員会でこれを協議する」と説明した。

選択肢についてアナリストらは債券1銘柄当たりの購入上限の引き上げや、債務残高の大きい国の国債購入増加につながるルール変更、中銀預金金利を購入対象債券の利回りの下限とする制限の撤廃などを挙げている。ドラギ総裁は採用され得る選択肢の内容には言及しなかった。

総裁は購入プログラムの延長について協議しなかったと述べたものの、現行の刺激措置を「インフレ率がECBが目指す水準へと持続的に調整する軌道に乗るまで」実施し続ける決意において政策委は「全員一致」していると再確認した。

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最終更新:9月9日(金)2時22分

Bloomberg