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国内インポートブランド市場や百貨店売上 今年は減少傾向、訪日外国人の消費減速の影響も

MONEYzine 9月10日(土)14時0分配信

 矢野経済研究所は8月26日、国内インポートブランド市場に関する調査結果を発表した。この調査は欧州や米国から輸入している衣料品や服飾雑貨、ウォッチ、ジュエリーなどを輸入販売する商社やメーカー、小売業者などを対象に、4月から7月にかけて実施された。

 調査結果によると、2015年の国内インポートブランド市場規模は、小売り金額ベースで前年比7.6%増の2兆3,664億円となり、5年連続で前年を上回った。アイテム別にみると、インバウンド需要の恩恵の大きいインポートウォッチが前年比17.6%増の6,369億円、インポートジュエリーが前年比12.2%増の3,534億円と堅調に推移。インポートウォッチに次ぐ市場規模となるインポートバッグ・革小物は、中間層の消費減退の影響を大きく受けたものの、好調なインバウンド需要に支えられ、前年比4.7%増の5,461億円だった。

 2016年前半を折り返した段階の市況としては、2015年の好調さが薄れていると同社は分析している。2016年の市場規模は2015年比で8.5%減の2兆1,649億円になると予想。中間層の消費減退やインバウンド需要の減速などで、消費の先行きに不透明感が漂っていると指摘している。ブランド側の動きとしては、商品価格の値上げやエントリー商品の投入など、一部で積極的な動きをするブランドもあるものの、既に決まっている新規出店やリニューアルなどへの投資以外は静観するブランドが多いという。

 百貨店の売上も昨年と比べると減少傾向にあるようだ。日本百貨店協会が8月19日に発表した「7月の全国百貨店売上高概況」によると、7月の百貨店売上高は前年同月比で0.1%減の5,598億円8,064万円だった。前年同月を下回るのは5カ月連続。中元商戦や出足好調だったクリアランスで、入店客数が昨年12月以来7カ月ぶりに前年を上回り、シェアの97.4%を占める国内購買客売上は同0.6%増と、昨年10月以来9カ月ぶりに前年を上回った。ただ、シェアの2.6%を占めるインバウンドは、購買客数は同13.7%増で推移したものの、購買単価の下落で売上高が同21.0%減少し、全体を押し下げる結果になった。

 昨年まで好調だった高額商品だが、訪日外国人の消費行動の変化や国内消費の減退によって売上が伸び悩んでいる。高額商品を扱う市場は、今年に入って転換点を迎えているのかもしれない。

最終更新:9月10日(土)14時0分

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