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沼津の鉄道高架化「必要なし」 地権者ら、国と県を提訴

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月10日(土)7時48分配信

 渋滞緩和などを目的にしたJR沼津駅周辺の鉄道高架事業は不必要として、地権者ら106人が9日、県と国を相手取り、事業認定の無効確認と土地収用裁決の事前差し止めを求め、静岡地裁に提訴した。

 訴状によると、鉄道高架事業は当初、道路交通の混雑緩和を目的としたが、駅付近の交差点3カ所にはすでにアンダーパスが設けられ、朝晩も交通渋滞は発生していないと指摘。県が主張する「市経済の活性化」には根拠はなく「事業認可は裁量権の逸脱乱用。収用裁決が行われれば、周辺住民は強制的に土地収用を受けることになる」と訴えている。

 提訴後に県庁で会見した原告側代理人の海渡雄一弁護士は「県は鉄道高架事業の必要性が全く説明できていない。必要性を感じていない市民は多い」などと述べた。

 原告住民代表で、高架化に伴い貨物駅の移転先となる原地区に住む久保田豊さん(77)は「騒音や熱風公害などが予想される。行政に聞く耳を持ってもらえず、提訴に踏み切った」と話した。

 提訴について、県街路整備課は「訴状を確認した上で対応を検討していく」とコメント。国土交通省中部地方整備局計画管理課は「訴状が届いていないので今の段階ではコメントできない」としている。

 用地交渉を行う沼津市の担当者は「現時点で訴状の内容が分からないのでコメントできないが、市としては県と協力して引き続き鉄道高架事業の早期着工に向けて取り組んでいく」と述べた。

静岡新聞社

最終更新:9月10日(土)7時48分

@S[アットエス] by 静岡新聞