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企業の人手不足感、「正社員が不足」37.9% 「飲食店」や「小売」では非正社員が不足傾向

MONEYzine 9月10日(土)18時0分配信

 帝国データバンクは7月15日から31日にかけて、人手不足に対する企業の動向調査を実施し、その結果を8月25日に発表した。調査対象は全国の企業2万3,639社で、1万285社から有効回答を得た。

 まず、現在の正社員の過不足状況を聞いたところ、「該当なし/無回答」だった企業を除いた回答の割合は、正社員が「不足している」が37.9%で、1月に実施した前回調査より1.6ポイント減少した。「適正」は49.2%で同1.1ポイント増、「過剰」は12.9%で同0.5ポイント増だった。「不足している」と回答した企業を業種別にみると「放送」が76.9%で最も高く、「家電・情報機器小売」(65.0%)、「情報サービス」(60.0%)が続いた。

 非正社員の過不足状況を同様に聞くと、「不足している」が24.9%で同1.3ポイント減少、「適正」は65.3%で同0.7ポイント増加、「過剰」は9.8%で同0.6ポイント増加した。「不足している」と回答した企業を業種別にみると「飲食店」が79.5%で最も高く、「飲食料品小売」(63.8%)、「娯楽サービス」(63.0%)、「旅館・ホテル」(57.1%)が続いた。

 企業から寄せられた声には、「人手不足により職人の単価は高止まりが続いており、会社として利益の確保が難しい状態」(建設)、「人材難による機会損失も含めて、売り上げが上昇する要素が少ない」(飲食店)などがあり、人手不足が売り上げや利益に悪影響を及ぼしている様子がうかがえた。また、「人手不足のため時給を上げたが扶養控除などの上限額は変わらないため、年末の人出不足が心配」(婦人・子供服小売)、「仕事はあるが、人材確保が大変で賃金も上昇している」(老人福祉)といった課題を抱えている企業もあるようだ。

 一方、東京商工リサーチは8月8日、7月の人手不足関連倒産の調査結果を発表した。それによると、7月に発生した人手不足関連倒産は27件で、前年同月より2件減少した。倒産理由をみると、代表者の死亡や入院などによる「後継者難」型が26件で、「求人難」型が1件だった。

 人手不足に関連した倒産は減少傾向にあるものの、中小企業を中心に人手不足は解消されていない。また、人手不足による就業環境の悪化から離職を招き、さらに人手不足が深刻化するという悪循環に陥っているケースもあると、同社では指摘している。

 年初と比較して人手不足感がやや緩和されているものの、人手不足が完全に解消されたわけではなく、各企業ではさまざまな課題を抱えているようだ。

最終更新:9月10日(土)18時0分

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