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アングル:中国は鶏肉不足に直面、米国産種鶏の輸入禁止で

ロイター 9月10日(土)13時13分配信

[北京 5日 ロイター] - 中国がほぼ2年にわたり繁殖向け米国産鶏の輸入を禁じていることで、国内の鶏肉供給を脅かし、少なくとも過去10年で初めての鶏肉不足が発生した。また、鶏肉の価格高騰も招く恐れがある。

世界第2位の家禽(かきん)市場である中国は、白羽ブロイラー生産において、輸入種畜に依存している。このブロイラーはファストフード・チェーン店で使用されるもので、中国の鶏肉供給の半分以上を占めている。

しかし、中国政府は昨年、2014年12月に北米で発生した鳥インフルエンザを受け、米国からの家禽類輸入を停止した。昨年末にもフランスに対し同様の輸入禁止措置を取ったことで、白羽色の祖父母世代の鶏である「原種鶏」の供給が急減している。

原種鶏は、世界的な鶏育種大手のエビアジェン、コッブ・バントレス、グループ・グリモードのほぼ3社によって、育種改良されてきた産物だ。中国はこれまでのところ、白羽の種畜の育種には成功していない。

繁殖用ひな輸入は昨年、2013年時から数量が半減したと、ファストフード大手のヤム・ブランズ<YUM.N>傘下のケンタッキー・フライド・チキン(KFC)に鶏肉を供給する福建聖農発展<002299.SZ>が明らかにした。

福建聖農発展の上半期報告によると、今年の輸入についても、来年の需要に備えたブロイラー生産に必要な量をはるかに下回っているという。

世界市場における繁殖用鶏のうち、約半分を米国が供給し、英国がこれに続く。この2国と比べてはるかに小さな生産国であるスペインとニュージーランドだけが現在、中国輸出が可能となっている。

「たとえ中国政府が年末までに禁輸措置を解除したとしても、来年の(鶏肉の)供給は回復しないだろう」とオランダ金融機関ラボバンクのシニアアナリストのPan Chenjun氏は語る。

国際獣疫事務局は4月、米国での鳥インフルエンザの終了を宣言したが、中国はいまだに禁輸を解除していない。

<物価圧力>

家禽の価格は、中国で最も好まれている最近の豚肉価格高騰を受け、既に上昇している。

豚肉価格の高騰によって、学生食堂といった一部の消費者は、より安い家禽を買うようになっている。これは、食の安全への恐怖や中国国内での鳥インフル発生で需要減退が続いてきた家禽業界における需要回復に一役買っている。

ラボバンクは来年の鶏肉供給の不足量を消費の8%に当たる100万トンと予測。これによって、鶏肉価格は現在の1キロ当たり19.8元(約300円)から最大20パーセント上昇する可能性があるとPan氏はみている。

しかしながら、価格は鴨肉や輸入製品の増加といった代替物で抑制されるだろう。

北京にある米農務省海外農業局の最新の報告書によると、中国は来年、今年を33%上回る48万トンの家禽肉をブラジルやアルゼンチン、チリといった国々から輸入する見通しだ。

「来年の鶏肉の価格は間違いなく今年より高くなるだろう。しかし、それは間違いなく許容できる水準だ」。中国白羽肉鶏連盟ディレクターのHuang Jianming氏はこう語る。同氏は代替物を促進するまでには上昇しないとの見方も示した。

一方、中国国内の家禽農家に対しては、この状況は一時的な恩恵を与えている。

ブロイラーを産む輸入鶏である種鶏の価格は過去1年間で10倍になり、1包当たり45元に急騰した。

こうした価格高騰は、アジアで種鶏飼育大手の山東益生種畜禽<002458.SZ>の上半期の業績に貢献、同社の利益は2億7000万元となり、前年の1億9200万元の損失から回復した。

また、現在の状況下では、小規模な業者が十分な種鶏を手に入れることができずに、業界内での統合に拍車をかける可能性もある。

「白羽ブロイラーセクターにおける2016年と2017年の供給はかなり長い期間、打撃を被ることになるだろう。業界全体が向こう3年間で新たな機会を見い出すことを期待している」と福建聖農発展は指摘している。

(Dominique Patton記者 翻訳:高橋浩祐 編集:下郡美紀)

最終更新:9月12日(月)16時38分

ロイター