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北に怒りと懸念、拉致被害支援者 核実験強行、今後の日朝交渉に影響

福井新聞ONLINE 9月10日(土)8時9分配信

 北朝鮮が9日、5回目の核実験を強行したことを受け、福井県内の拉致・特定失踪者問題に取り組む関係者からは「いいかげんにしろ」といった怒りの声が上がり「政府は拉致をなおざりにせず、最優先課題として取り組んでほしい」と強く求めた。

 拉致被害者の支援組織「救う会」副会長で福井県立大の島田洋一教授は「核実験については国連安保理に対して制裁を強化するよう働き掛けるべきだ」と、多国間のさらなる連携が必要と指摘。拉致に関しては「核とは次元が異なる問題。日朝間の交渉は止めることなく続けるべき」と話した。

 救う会福井の森本信二会長は「(今年に入り)核実験やミサイル発射が続いていることで、拉致問題がかすんでしまわないか不安」と風化を危惧。「(小浜市の拉致被害者)地村保志さんが帰国して14年もたつのに何の進展もないことを政府は肝に銘じるべき」とした上で「拉致を後回しにせず、最優先で対応してほしい」と注文した。

 「(北朝鮮には)いいかげんにしろと言いたい。ため息しか出ない」と憤るのは、特定失踪者問題調査会理事の北條正敦賀市議。「核実験のたびに、日本は強硬な態度にならざるを得ない。一番必要な日朝の対話がどんどん遠のいていく。失踪者家族は高齢化し疲れ切っている。時間がない」と訴えた。

 小浜市の松崎晃治市長は「国連安保理決議に対する重大な違反行為。拉致問題を含む今後の日朝交渉にも大きな影響を及ぼすことが懸念され、さらなる拉致問題の長期化を危惧する」とのコメントを出した。西川一誠知事は9日の定例記者会見で「(核実験強行で)国際関係に緊張を及ぼすような状況は課題が多い」と述べた。

福井新聞社

最終更新:9月10日(土)16時17分

福井新聞ONLINE