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苫小牧ー鵡川間代行バス 台風で長期化、JR日高線運休続く

苫小牧民報 9月10日(土)16時0分配信

 8月の台風や今月の大雨で被災した道内の鉄路は、10日現在も5路線5区間で運休が続き、影響が長引いている。このうち日高線苫小牧―鵡川間も8月31日から終日運休に入り、復旧のめどは今も立っていない。同線は高波被害で15年1月から鵡川―様似間が不通となり、今回の区間を合わせて全線運休に。JR北海道は従来の不通区間に加え、苫小牧と鵡川両駅を結ぶ代行バスを新たに走らせているが、列車に比べて運行本数は少なく、通学の高校生など利用者から早期の鉄路再開を望む声が上がっている。

 JRによると、日高線豊郷―清畠間の慶能舞(けのまい)川橋梁(きょうりょう)と、厚賀―大狩部間が8月末の台風10号の高波で被災し、信号用通信ケーブルが損傷。このため、静内駅で制御していた苫小牧―鵡川間の信号操作ができず、列車の運行に支障を来したという。ケーブル復旧の見通しも立っていない。

 JRは1日から苫小牧―鵡川駅間の代行バスの運行を開始。学生の通学を考慮し、苫小牧駅と苫小牧西高(青葉町)、苫小牧南高(のぞみ町)を結ぶ便も運行している。しかし、上りと下りで1日計17本あった列車運行本数に比べ、代行バスは朝と夕、夜の1日3往復の計6本と少なく、約3分の1にまで減った便数に利用者から不満の声も出ている。

 9日夕、通学している苫小牧の高校から帰宅するため、苫小牧駅南口で午後4時56分発鵡川行きの代行バスを待っていたむかわ町の新井田比菜さん(15)は「列車より30分ほど時間が余計にかかり、朝も早く出発しなければいけない」と鉄路の早期復旧を望む。日高町に住む苫小牧南高1年、濱坂駿介さん(15)は「鵡川―苫小牧間も代行バスになり、始発便に乗っても遅刻してしまう日がある。このまま運休が続くなら、苫小牧での下宿も考えなければ」と話した。

 また、10日朝、鵡川駅から午前7時12分発苫小牧行きの代行バスを待っていた神奈川県在住の会社員大谷和利さん(52)は「仕事でむかわ町によく来ているが、代行バスの本数が少なく、時間調整に困る。航空機の予約も代行バスのダイヤに合わせなければならなかった」と話し、利便性の低下と列車再開の見通しが立たない状況にいら立ちの表情を浮かべていた。

 台風や低気圧の大雨で橋梁や路盤が流出するなどし、道内では今も日高線苫小牧―鵡川間の他、根室線富良野―芽室間、石北線上川―白滝間、釧網線摩周―知床斜里間、宗谷線音威子府―稚内間の5路線5区間で運休が続いている。再開は、来週中を目指す宗谷線以外、めどが立っていない。

 特急の運休も続き、札幌―帯広・釧路間の「スーパーとかち」「スーパーおおぞら」の再開は早くても12月以降、札幌―北見・網走間の「オホーツク」は10月中旬ごろになる見通し。6日から運休になった札幌―稚内間の「スーパー宗谷」「サロベツ」は来週半ばの再開を目指している。運転見合わせに関して、JR北海道は「調査に立ち入ることができない被災場所もあり、今は被害の全容把握に努めている段階だ」としている。

最終更新:9月10日(土)16時0分

苫小牧民報