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[ニュース分析]金正恩、建国日に合わせた核実験で「制裁では我々を止められない

ハンギョレ新聞 9/10(土) 9:49配信

北朝鮮「敵対勢力の脅威への対応の一環」とする声明発表 力を前面に出して局面突破図り 「韓米日vs中ロ」対立構図の隙を狙う 北東アジア情勢、一寸先は闇

 「米国をはじめとする敵対勢力の威嚇と制裁騒ぎに対する実質的対応措置の一環…党と人民の超強硬な意志の誇示だ」

 北朝鮮が9日、朝鮮中央通信を通じて発表した「朝鮮民主主義人民共和国核兵器研究所声明」(声明)に盛り込まれた5回目の核実験の理由だ。

 5回目の核実験は、かねてから時間の問題とされていて、予想外のことではない。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)労働党委員長は、国連安全保障理事会が北朝鮮の4回目の核実験に対応して「決議2270号」を採択した直後の3月15日、「早い時期に核弾頭の爆発試験と核弾頭の装着が可能な様々な種類の弾道ロケットの試験発射を断行する」と予告した。当時、金委員長は「当該部門では事前準備を徹底的に行うよう」指示した。その後、北朝鮮は、ムスダン(4月15、28日、5月31日、6月22日)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM、4月23日、8月24日)など、多様な弾道ミサイルの試験発射を行った。ムスダンと潜水艦発射弾道ミサイルの試験発射に成功した後、金正恩委員長は「核の兵器化事業にさらに拍車をかけていくと共に、軍事大国として見せられるすべての思弁的な行動措置を余すところなく見せつけろ」(「労働新聞」8月25日付1・2面)と指示した。主要弾道ミサイル試験発射に成功した直後のこのような発言は、事実上の「5回目の核実験の指示」と言える。

 核実験は通常、国内政治的需要、対外戦略上の外交的メッセージ、軍事技術的必要という3大要素をすべて考慮して実行される。第一に、金委員長の再三の指示は「軍事技術的必要」を説明している。北朝鮮は9日の声明で「核弾頭が標準化・規格化されたことで、…核の兵器化がより高い水準に上った」と明らかにしたが、これは、金委員長の「核弾頭を軽量化して弾道ロケットに合わせて標準化・規格化を実現した」(3月9日)という宣言を6カ月後に「実物」で再現したものといえる。

 それでも「なぜ今なのか?」という質問の答えはもう少し探ってみる必要がある。9日が「朝鮮民主主義人民共和国創建」68周年記念日だという事実は、核実験のもう一つの考慮事項である「国内政治的需要」を説明している。しかし、多くの専門家は国内政治的需要が5回目の核実験の最重要な理由ではないと指摘する。北朝鮮は今年に入って、4回目の核実験(1月6日)→光明星(クァンミョンソン)ロケット発射(2月7日)→第7回労働党大会(5月6~9日)など、彼らが掲げる「政治・軍事的抑止力」を、様々な方法で誇示してきたからだ。

 核実験のもう一つの考慮事項である「対外戦略上の外交的メッセージ」に注目しなければならないのも、そのためだ。北朝鮮の声明が自ら明らかにしたように、北朝鮮は5回目の核実験を通じて「制裁では我々を止められない」というメッセージを外部に送ろうとしたものと見られる。北朝鮮は8日「真の平和と安全は、いかなる屈辱的な請託や妥協的な会談テーブルでも実現できない」(外務省報道官談話)として、「力を前面に掲げた局面突破」を宣言した。「在韓米軍への高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定」(7月8日)の発表と中国の南シナ海領有権主張を否定した国際仲裁裁判所判決(7月12日)以降、「韓米日」対「中ロ」の対立と軋轢で北東アジアに安保ジレンマが強まり、北朝鮮の核問題をめぐる協力が困難な隙を狙った時期選択でもある。

 何より「3年周期」を破った8カ月ぶりの5回目の核実験は、金正恩委員長が核技術と情勢突破の側面でそれなりの自信をのぞかせたものと見られる。ただでさえ不安定な北東アジア情勢がそれだけ危うくなるかもしれないという意味でもある。

イ・ジェフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9/10(土) 9:49

ハンギョレ新聞