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現金の行方、残る疑問 富山市議政活費問題 

北日本新聞 9/10(土) 1:00配信

 受け取ったのか、あずかり知らぬことなのか-。富山市議会自民党の事務員が「現金を渡した」と証言している市議5人は9日、会派の再調査や北日本新聞の取材にあらためて受領を否定した。双方の主張の溝は埋まることなく、政務活動費の取り扱いのずさんさが際立っていく。白紙の領収書の束、5人一括請求、現金での受け渡し、受領印なし、2日間にわたる出金…。かつて最大会派を率い、報酬増を主導した中川勇氏が残した疑惑の闇は深い。

■市田氏、中川氏が持ち出した
 市田龍一氏は議長室前で取材に応じ「お金は受け取っていない。まったく知らない」と、これまでの主張を繰り返した。

 事務員の証言に「年間約5千万円のお金を出し入れする中で、当時5人に渡したと明確に言えるのか。思い違いではないか」と疑問を呈す。「今回の印刷業者の領収書を持っていたのは中川氏だけ。本人も74万5千円を持ち出したと話している」と言い、潔白だと主張した。

■金厚氏、私に渡した根拠ない
 金厚有豊氏は、会派役員からの意見聴取の直後に報道陣からマイクを向けられ「私はもらってない」と否定した。断言する根拠を問われると「事務員が私に現金を渡したという根拠があるのか。ないでしょ」と反論した。

 会派の総会後には「私が現金を受け取った後、中川氏に渡したと疑っているのかもしれないが、それは違う」と述べた。「現金をもらったら受領印を押す習慣がなかった」とずさんな管理は認めた。

■岡村氏、水掛け論になるだけ
 総会後、会派控室に戻った岡村耕造氏は「もういいやろ」といったん取材を拒み、複数の記者に促されてようやく姿を現した。「何度聞かれても『受け取った記憶はない』と答えるしかない。これ以上は水掛け論にしかならない」

 「受領の事実がないことを証明する物はあるのか」と報道陣から問われると、「もう3年前の話。証明する方法があるのなら教えてほしい」と語気を強めた。

■高森氏、絶対受け取ってない
 高森寛氏は会派控室前で取材に応じ「お金は絶対受け取っていない。15万円は使い道がないから(会派に)返す、と事務員に伝えたと思う」と繰り返した。

 一度受け取った後に中川氏に渡した可能性を尋ねると「そんなことするわけない」と否定。7日に不正に関与したか問われ「誰がチクったのか」と話したことには、「『誰が言ったのか』と言いたかったが、言葉足らずだった」と釈明した。

■谷口氏、事務員が思い違いか
 8日夜に本紙に「自分でもよく分からない」と語った谷口寿一氏はこの日、「現金は受け取っていない」と強く否定。「証拠はないが、他の4人が受け取っていないのに自分がもらうのは不自然だ」

 事務員を「うそをつく人ではない。思い違いがあるのではないか」。別件で中川氏の不正に関与したことに「悪いと思う。議会に出ていいのかとの葛藤もある」と明かし、進退の相談も含め後援会幹部と近く話し合うとした。

北日本新聞社

最終更新:9/10(土) 9:22

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