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9千年以上前の食事の跡見つかる 沖縄最古級、藪地洞穴で

沖縄タイムス 9/10(土) 9:35配信

 沖縄県うるま市教育委員会が発掘調査を進めていた藪地洞穴遺跡で、9千年以上前の土器や貝殻などが多数出土したことが9日、分かった。南城市のサキタリ洞遺跡で見つかった土器と並び県内最古級で、この時代の土器とともに人が食べた物が出土したのは県内で初めて。これまで不明だった当時の人々の食べ物や、暮らしの様子を知る手掛かりとなる。

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 藪地洞穴遺跡では1960年に約6千年前の「爪形文土器」などが見つかっていたがそれ以降は手付かずで、うるま市教委が2014年度から再調査を開始。同年に約6500年前の土器や、貝製のやじりなどが見つかった。

 ことし6月から実施した本年度調査で見つかったのは、貝で模様をつけたとみられる「波状文土器」や、イノシシの骨、カキのほか、シナレシジミといった川の河口付近に生息する貝の殻。これらは一カ所に集められたように、狭い範囲内にあった。

 また、洞窟の別の調査区では約6千年前の土器の破片が大量に出土。土器に混じって、石おのや貝製のやじり、イノシシの骨もあった。これらも一カ所に集められており、このような状況で発見されるのは県内で事例がないという。

 県内では、港川人が生きた2万年前の旧石器時代から、約6500年前の縄文時代にあたる「南島爪形文土器文化」までの情報を示す出土品がほとんど見つかっていない。

 うるま市教委文化課の横尾昌樹主任主事は「(今回の出土は)沖縄先史時代の文化解明につながる成果。歴史の空白期間を埋める重要な鍵になる」と話している。出土品の一部は、うるま市立与那城歴史民俗資料館で開かれている「2016年度発掘調査速報展」で実際に見ることができる。

最終更新:9/10(土) 13:40

沖縄タイムス