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使い勝手悪く、漁は低迷 米軍訓練海域一部解除から2年

沖縄タイムス 9/10(土) 16:25配信

 沖縄本島東側にある米軍の海上訓練場「ホテル・ホテル訓練区域」の一部で、訓練がない場合の一定の漁獲や航行が認められてから2年が過ぎたが、漁船の操業はわずかな数にとどまっている。沖縄防衛局によると、今年8月31日までの約13カ月間(414日)、区域内で操業した漁船は6隻。同期間中、訓練に使われたのは81日で、残りの約8割は操業できたが、漁業関係者は「操業できる区域が狭すぎる」と使い勝手の悪さを指摘。エリア拡大を訴えている。(政経部・又吉嘉例)

 在沖米海軍と防衛局の間で、同区域の使用制限の一部解除についての覚書が発効したのは2014年7月16日。米海軍は週ごとに訓練計画会議を開いた後、同区域が使われない日時を防衛局へ通告する。

 漁業者には防衛局から県漁業無線協会を通して連絡が入るが、区域内で漁をするときは、同協会に入出域を通報しなければならない。

 区域内はマグロの好漁場とされるが、解除対象の範囲は約2300平方キロメートルと一部にとどまる。

 はえ縄漁など漁具を船外に残さない漁法のみ認められ、周辺海域で盛んなソデイカ漁はできない。解除から約1年後、15年7月13日までの操業実績はゼロだった。

 実際にはどの程度、訓練に使われていたのか。15年7月15日~16年8月31日の414日間のうち、区域の使用制限が一部解除されたのは333日あり、約8割の日は操業できたことになる。解除期間が結果的に1カ月以上続くことも複数回あり、最長は今年4月5日からの47日間だった。

 県近海鮪漁業協同組合の我如古清組合長は「操業できたとしても、海の2300平方キロなんて知れたものだ」と解除区域の狭さを強調する。マグロはえ縄の長さは約50キロメートル。「何隻も思う存分仕事ができる面積ではない」

 さらに「魚は沖縄本島の西へ行く場合もあるし、東へ行く場合もある。漁期や船の状態もあり、解除されたからといって、いつでも入れるわけじゃない」と指摘した。

 県漁業協同組合長会の古波蔵廣会長も現在の「使い勝手」の悪さを問題視。「漁業制限等対策委員会で検討した上で、訓練区域の全面解除を求めていきたい」と話した。

最終更新:9/11(日) 9:45

沖縄タイムス