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富裕層のフェラーリ投資 2年で4億のリターンも?

ZUU online 9/11(日) 16:40配信

投資といえば、株や債券、不動産を思い浮かべるのが一般的だろう。こうした資産は流動性も高く(換金しやすい)、誰でもスムーズに取引ができるのも魅力の1つだ。

ところが、富裕層は、目先の値動きにとらわれず、一般的な資産に加え、絵画などの美術品、骨董品、ワインなどに資金を振り分ける。最近、富裕層の間で投資対象として注目を集めているのが「クラシックカー」だ。レトロなフォルムを残す往年の名車が投資家たちの間で話題となっている。単なるコレクションではなく、投資としてのクラシックカーの魅力に迫る。

■10年で驚愕の「リターン490%」

国内の居住用不動産などは、年月が経てば経つほどその資産価値は下がり、特需にでも恵まれない限り、数十年後も買値を維持して、さらにそれを上回るのは至難の技だ。ところが、アンティークの類に含まれるものは、古ければ古いほどその価値が高まり、愛好家の人気を集める傾向がある。

こうした市場の活況状況を知るには、イギリスの大手不動産コンサルタント会社・ナイトフランクがまとめている贅沢品投資指数(Knight Frank Luxury Investment Index・KFLII(が参考になる。この指数は、クラシックカーを含む絵画、宝石、アンティーク家具など10種類の贅沢品への投資を数値化。特に、その中でもクラシックカーの伸びは目覚ましく、10年で約490%増という結果を残している。ではその驚異的なリターンをたたきだしている原動力は何か。

ナイトフランクによると、2015年に世界中のオークションにかけられた25台のクラシックカーのうち、8台が10億円以上で取引された。マクラーレンの1375万ドル(約14億円(を筆頭に、ジャガーのCタイプが1320万ドル、ポルシェ1010万ドルの高値がついた。それぞれの車の希少価値が価格の下支えとなっている。例えばポルシェの車種の場合、「956ワークススペック」という1982年に10台限定で製造された代物だ。

■狙い目はフェラーリ?

いざクラシックカーへの投資を考えても、どのメーカーの車種に対象を絞るのかはなかなか難しいところだ。さらに、オークションでの取引が10億円を超えるものも珍しくないので、簡単には手が出せそうにない印象を受けてしまう。

しかし、長期の視点に立つと、現実味が少し増す。例を挙げると、1959年製造のフェラーリ「250GTベルリネッタLWB(ロング・ホイールベース)」は、2003年時点では、119万ドル(約1億2000万円)だったが、2012年に671万ドル(約6億7000万円)で売却された。

また、同社の「250テスタロッサ」は2009年の1200万ドルから2011年には1639万ドルまで価格が上がって取引され、わずか2年という期間で、4億円を超えるリターンを生み出した。

マクラーレン、ジャガー、ポルシェ、ロールス・ロイスなどヨーロッパのメーカーがひしめくクラシックカー市場の中で、とりわけ人気が高いのがフェラーリだ。イタリア独自の洗練された車体ボディのデザインに加え、職人が手作業で仕上げた希少価値と高い技術力を駆使した車種が人気を集める。

それを裏付けるかのように、2014年のオークションでは同社の「250GTベルリネッタ」が3811万ドル(約38億円(で落札された。こちらは、1962年から63年の間にかけて、1台ずつハンドメイドで仕上げられたという希少性が価格を大きく押し上げた。

■クラシックカー投資の注意点「流動性、市場動向、為替動向」

これまでは、一部の愛好家のブームだったクラシックカーも、投資市場として成熟しつつある。一部の名車は10億円を超える価格まで吊り上がってしまっているのが現状だが、まだまだ相対的に安値で手が届く車種もあり、将来的に大化けしそうな1台に目を光らせる価値はあるだろう。

一方で、投資の際に注意しなければいけない点もある。高額の値がついたクラシックカーの多くは、オークションで取引されたもので、株や債券のようにいつでもすぐに取引できるというわけではない。その限られた流動性は、マニアを呼び、クラシックカー本体の価格を押し上げる効果も期待できるが、いざ手元資金が必要になり、資産としての車を手放すことになった場合には、売り手がすぐに見つからないという可能性もある。

■円高でクラシックカーに投資妙味も?

さらに、海外のオークションで取引されることが多いクラシックカーは、その決済も外貨建てとなり、為替相場の影響を受ける。クラシックカー本体の価格が値上がりした場合でも、為替レートによっては、その利益が圧縮されることも考慮しておかなければならない。

また、市場環境も変化の兆しを見せている。2015年のクラシックカー市場は17%の伸びを記録したが、その伸び率は前年より鈍化した。世界経済の先行き不安が、クラシックカー市場にも影響を及ぼしている。一方で裏を返せば、円高かつ市場の熱が少し冷めた今こそ、クラシックカー投資にとっては絶好の仕込みの時期が訪れているのかもしれない。(ZUU online 編集部)

最終更新:9/11(日) 16:40

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