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池松壮亮、20代後半に変化「頑なだった自分を解き放ちたい」

シネマトゥデイ 9月11日(日)12時10分配信

 2014年の出演映画『愛の渦』『紙の月』『ぼくたちの家族』などで数々の賞を獲得し、以降も出演作の公開が相次ぐ池松壮亮の最新作『だれかの木琴』。池松は、初来店した主婦(常盤貴子)に事務的な営業メールを送ったことをきっかけに、彼女につきまとわれることになる美容師を演じている。映画(長編)だけでも2014年公開作が8本、2015年公開作が4本、そして、今年の公開作は9本に上り、その他にも舞台、テレビドラマ、CMに出演するなど順風満帆な活躍を見せている彼が、10歳での舞台デビューから約16年を経た現在の心境を語った。

【写真】自宅に押しかけるストーカーに戦慄する美容師役・池松壮亮

 出演作が相次ぎ、かけもち出演せざるをえなかった時期には、その難しさを痛感することもあった。「あえて(出演作の)本数を増やすこともやったけど、やりたくないことは絶対にやらなかった。それでも出方とかは自分なりに考えていました」と自らの意志で作品数を積み重ねていたことを明かす。しかし、26歳となった現在の心境としては、「そんな頑なな20代前半を過ごしてしまったので、今は割と解き放とうとしています。そろそろやらなきゃいけないことを一回ちゃんとやらなきゃいけないなと、いろいろ考えています」という。

 そんな心境の変化に少なからず影響を与えているのが、本作かもしれない。『サード』(1978)、『絵の中のぼくの村』(1996)に10代最後に出会って衝撃を受けたことが、同じ東陽一監督作である本作につながった。「まさか僕が、好きだった東さんと会う場所をセッティングされるとは思ってなかった」と思いがけない出会いの場を作ってもらう機会があったそうなのだが、普段は「仕事をする前に好きな監督と酒場で会っちゃったみたいなことがすごく嫌で、呼ばれても絶対に行かなかった」という。それは「いつかやりましょうみたいなその場の感じが嫌だったし、何かフェアじゃない気がして。自分から出たいと言うこともプライドが許さなかった」と告白する。

 ただ、それには、「僕は勝手に自分の人生をある意味信じているんです。例えば20歳だったときに、会いたかった人たちにある程度会えていたり、一緒に仕事をできていたりしたんです」との思いもある。しかし、東監督については、「高齢な方ですから、もしかしたら映画を撮れる状況ではないかもしれないけど、それでもいいから、好きだった映画を撮った方とお会いしてみるのも面白いことなのかもしれないと思ったんです」と初めてのことにチャレンジした結果だった。

 とはいえ、「自分から会いに行くようなことは今後もできないとは思うけど、やってみるものだなとも思っているところです」とのこと。今後も、『永い言い訳』『デスノート Light up the NEW world』『続・深夜食堂』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』などの出演作が控えているが、本作は20代後半に突入した池松にとって、転機の一つとなる作品なのかもしれない。(取材・文:天本伸一郎)

映画『だれかの木琴』は上映中

最終更新:9月11日(日)12時10分

シネマトゥデイ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。