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広島・黒田舞った、泣いた…二度と着ることはないと思った赤いユニホームで歓喜

デイリースポーツ 9月11日(日)9時1分配信

 「巨人4-6広島」(10日、東京ドーム)

 「最高の仲間」が、かすんで見えた。広島・黒田博樹投手に感情が戻った瞬間だった。新井貴浩内野手と熱く抱き合うと、一気にあふれ出た。ナインの手で5度、宙を舞う瞬間も大粒の熱いものが自然と両頬をつたう。

【写真】V呼び込んだ黒田の熱い心!味方への死球に激怒してマウンドに詰め寄る

 「きょうで投げられなくなってもいいと思った。(目標が)1つ達成できた。新井もそう。何とかチームを強くしたいと思ってやってきた。最高の仲間で優勝できた」。信じて投げ抜いた86球。心の底からの、とびきりのうれし涙だ。

 現役続行か、引退か-。昨オフ、揺れる背中を後押しした1つが若鯉たちの声だった。垣根はなくなった。福井、野村、大瀬良、岡田…。若手が積極的に助言を求め、黒田もそれに応えた。「先輩、後輩はない。同じ1つの目標に向かって戦う仲間という気持ち」。野村のスパイクの中にみかんをしのばせたり、同郷の岡田が間違って相手の応援歌に合わせて手をたたいている姿を見つけると「何、敵を応援しとんねん。頼むで(笑)」とツッコミを入れた。冗談を言い合える。実績十分ながら、飾らない人柄にチームの結束力は強さを増していった。

 万全の状態で登板することは難しい。中6日を「ギリギリ」とこぼした。それでも自ら降板を申し出たことはない。投球回数に最も誇りを持ち、日本球界ですごいと思う投手は「完投能力があるから」と日本ハム・大谷を挙げた。4月2日・巨人戦で、41歳以上では史上4人目の完封勝利。5月には頸部(けいぶ)の炎症で出場選手登録を抹消されたが、長期離脱を回避した。

 中継ぎ陣の負担軽減にも配慮し「休める日があるのと、ないのとでは全く違う」。この日は初回に2失点したが6回6安打3失点にまとめた。四回の攻撃中、2者連続本塁打の直後に安部が死球を受けたときは、鬼の形相でマイコラスをにらみつけた。誰よりもチーム、そして仲間を愛し、誇りに思っている。

 同志・新井の姿に刺激を受けた。「アメリカで骨をうずめるつもりでいた。不思議な感じがする」。共に広島を出た背番号「25」と運命に導かれるように再び、交わった。「新井が一番。試合に出続けて最前線でプレーしている。新井の姿を見ていると若い選手が悪い方向には行かない。快進撃の立役者だと思う」。通算2000安打、そして無類の勝負強さ。若かりし頃と変わらないひたむきな姿勢に、心を動かされない者などいないと信じてきた。

 日米通算200勝を達成したときも、そう。誰のためにプレーするのか?と問われれば「チーム、そして応援してくれる人のため」と即答する。「ファンの人が喜んでくれたならうれしい。帰ってきて良かった」。夢を実現し、大きな喜びが待っていた。

最終更新:9月11日(日)9時42分

デイリースポーツ

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