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【楽天】楽天ドラ6ルーキー・足立…嶋超えへ!これから勝負」

スポーツ報知 9月12日(月)15時1分配信

  楽天のドラフト6位・足立祐一捕手(26)が1軍の舞台で奮闘中だ。5月下旬に左手骨折で離脱した嶋基宏捕手(31)の代役に任されるなど61試合に出場し、打率2割1分3厘、1本塁打、9打点。「2番手捕手」としての地位を確立した“オールド・ルーキー”の、プロ入りからここまでを振り返る。

 2年前、14年秋のドラフト会議。足立にプロから声が掛かることはなかった。それから1年後、ドラフト6位で楽天から指名された。しかし、妻子ある身。所属するパナソニックへの残留も考えたが、「嫁が『(プロに)行きたいなら、行っていいよ』って言ってくれて。最悪2、3年でクビになっても、どんなことをしても家族を食べさせていこうと。野球の世界だけじゃないなら、何とかなる」。腹をくくってプロの門をたたいた。

 開幕は2軍で迎えたが、5月下旬にチームの要である嶋が左手骨折で離脱したことで、26歳のルーキーが代役に抜てきされた。

 デビュー戦はホロ苦だった。5月21日の日本ハム戦(札幌D)。緊張もあってか、先発のレイと息が合わなかった。サイン違いでの捕逸もあるなど、散々な内容。チームは1―5で敗れた。試合後は「足を引っ張った」と悔しさだけが残った。

 翌22日の同カードでは大谷からプロ初安打を記録した。日本最速右腕からの一打に「後々、いい思い出になるんじゃないですか」との言葉を残したが、敗戦に声のトーンは低調だった。先発マスクをかぶってから、チームの連敗は5まで伸びた。それでも梨田監督は「徐々によくなっている」と我慢して起用し続けた。

 これには足立も「出させてもらっている以上は、勝てるように精いっぱいやる」と奮起。相手チームの打者のデータを頭に叩き込み、投手とのコミュニケーションをこまめに取ることで、リード面にも成長が見られるようになった。二塁への送球は1・8秒台という強肩を武器に、リーグ盗塁数トップのオリックス・糸井の盗塁を阻止するなど、自信を深めていった。

 担当の愛敬スカウトは獲得の経緯についてこう語る。「体が強いというのがメリットで、ケガの心配がないし、性格も真面目。1軍でも2軍でも前向きな姿勢は変わらない。2軍に落ちてふて腐れるようなヤツではないから、将来は必ずチームの役に立つと思っていた」

 この“読み”通り、足立は開幕当初こそ2軍生活だったが、1軍の舞台を思い描いて、鍛錬に励んだ。持ち前の体の強さと根性で、目の前に降ってきたチャンスをつかんだ。7月下旬には嶋が復帰。現在は先発投手に合わせての併用が続く。「ここまでは70点」と自己採点した背番号44に満足感はない。「今は新人だと思って使ってもらっている。これからが勝負」。今季は残り18試合。「2番手捕手」から「正捕手」奪取へ、アピールは続く。(長井 毅)

 嶋「ライバル」 

正捕手の嶋は足立について「チームとしてはいいバッテリーを作っていかないといけない」と協力態勢を示しながらも「ライバルだと思っている」とキッパリ。「捕手のポジションは1つしかない。譲る気はない」と対抗心を隠さない。古久保バッテリーコーチは「2番手で満足するのではなく、上を目指して欲しい。『打つ・守る・走る』ことを早い段階でそつなくできれば、嶋に劣らない選手になる」とハッパをかける。来季に向けて、両選手がしのぎを削る姿が目に浮かぶ。

 楽天・梨田監督

「最初はサインに首を振られていたけど、徐々に合ってきたし、盗塁も刺せてワンバウンドも捕れるようになってきた。新人だけど年を食っているからね。よくやってくれているよ」

最終更新:9月13日(火)0時26分

スポーツ報知

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