ここから本文です

「楽天経済圏」のおもてなしをフランスに

ニュースイッチ 9/11(日) 10:26配信

日本文化を理解したフランス人技術者として世界で活躍したい

 ラバット・マキシムさんは楽天グループの楽天Edy(東京都世田谷区)システム部R&Dグループフロント開発チームに所属。おサイフケータイで電子マネー「楽天Edy」を使うためのモバイルアプリケーション(応用ソフト)の開発を担当する。アプリを使いやすくするため、ユーザーインターフェース(UI)の改善に日々奮闘する。

 楽天は電子商取引(EC)や金融など多様なサービスの利用時に、ためたり使ったりできるポイントを用意し、サービスの継続利用を促す事業モデル「楽天経済圏」を展開する。実店舗での買い物でポイントがためられる「楽天Edy」の普及は経済圏の拡大に欠かせない。

 楽天Edyの利用者を増やすには使いやすい仕組みにすることが必要だ。アプリのUI改善はそのための重要な取り組み。その中でマキシムさんは、フランス人である自分が重要な役割を担えると自負する。「端末画面を見て情報をどう収集し、理解するかは国籍によって変わる。日本人とは異なる視点でアイデアが出せるため、より良い製品の構築に貢献できる」と力を込める。

震災でも日本にいたい気持ちが強かった

 マキシムさんが来日したのは2009年。ITを学ぶフランス国立応用科学院リヨン校の交換留学生として訪れ、東京大学に1年間通った。06年に英語を教えるボランティアとして初来日し、日本に好感を持って以来の来日だった。

 留学期間終了後はそのまま日本で就職先を探し、在日フランス大使館に勤めた。留学により磨かれた語学力を生かさない手はないと思ったという。大使館では日本の技術を調査し、フランスの大学や会社に紹介する仕事に従事した。

 11年には東日本大震災を経験した。東京電力福島第一原子力発電所事故が発生し、不安なニュースも耳に入ったが、帰国は考えなかった。「語学力をまだまだ生かしたいと思ったし、日本にいたい気持ちが強かった」と振り返る。

 その後、横浜のベンチャー企業を経て14年11月に楽天に入社。世界で事業を展開する同社に魅力を感じたという。

 将来は日本文化を理解したフランス人技術者として世界で活躍する目標を持つ。特に、社会人としては一度も生活していない母国に対する思いは強い。楽天がフランスに持つ拠点で働くのが希望だ。その時は日本文化の「おもてなし」を生かしたいと考えている。

 「フランスに『おもてなし』という言葉は存在しない。ただ、より良いモノを考案する上で顧客に対するおもてなしの心を持つことは重要。母国の仕事場にフィードバックしたい」。流ちょうに語る日本語は熱を帯びている。

最終更新:9/11(日) 10:26

ニュースイッチ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。