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外国船舶向けに「津波対応シート」 国交省が作成

カナロコ by 神奈川新聞 9/11(日) 8:03配信

 大型客船やコンテナ船など外国船舶の日本寄港が増える中、大地震による津波に備えるため、国土交通省は外国語版の「津波対応シート」を作成した。地震発生から津波到達するまでに取るべき主な行動をまとめたもので、担当者は「津波の脅威を知らない外国人船長や乗組員が冷静に判断・行動するために役立つ内容。船内に備えてほしい」と普及を進めている。

 東日本大震災での被災港では、船舶の避難行動のための情報が乏しく、多くの課題が浮き彫りになった。そのため国交省は、国内の海運事業者に対して船舶に応じたマニュアルを事前に作成するよう促してきた。2015年7月には、津波避難に最低限必要な3段階を1枚紙の表裏にまとめた「津波対応シート」を公表した。

 津波到達までに港外退避、係留強化、陸上避難のいずれかの判断が下せるように、シートには(1)事前に記入するべき基本事項(2)着岸中、荷役中など状況に応じた津波対応行動の判断材料となる情報(3)判断する際に船長が行うチェックリストが設けられている。

 国交省はこのほど、英語版のほか一般船員向けに中国語版、韓国語版、ロシア語版、スペイン語版をホームページに掲載し、外国船舶の津波対応への支援を始めた。

 日本に寄港する外国船舶は増加しており、国内の特定港(86港)への入港隻数は15年は9万2280隻に及ぶ。船籍や船の大きさはさまざまで、国内の周辺海域で航法や地形を把握していない事例が少なくないとみられる。

 担当者は「外国人は津波に対する理解や認識が乏しいことから、津波に対応するための判断材料となる情報を船長らが事前に調べることに意義がある。船舶代理店は港や避難場所、連絡先に関する情報提供に協力してほしい」と話している。

最終更新:9/11(日) 8:03

カナロコ by 神奈川新聞