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石川の食器を米国に発信 NY在住の城川さん、金沢で仕入れ

北國新聞社 9月11日(日)2時52分配信

 能登ヒバの箸や九谷焼の皿、桐工芸など、石川の食器が米国の食卓に届くようになる。ニューヨーク在住30年の城川昌子さん(59)が両親の出身地である金沢を中心に、日本の食文化を紹介するオンラインショップを開設した。金沢などで見つけた逸品を自ら仕入れて発送し、ニューヨークを拠点に「心のふるさと」と慕う石川の魅力発信に奮闘している。

 城川さんのオンラインショップは「ombrato(オンブラート)」。ゆっくりとを意味する石川の方言「おんぼらーと(omborato)」にちなみ、英語圏でも発音しやすいようにとoを一つ抜いて命名した。

 和食が世界で注目される中、日本の食文化の素晴らしさを自分の言葉で伝えたいと思ったことをきっかけに、城川さんは日本各地からよりすぐった食品や工芸品を、アラスカとハワイを除く米国の48州に発送する。

 中でも発信に力を入れているのが石川県の食器で、おろし金や缶切り、新潟伝統の菓子「浮き星」などに交じり、ひときわ目立つように紹介しているのが「能登ヒバかほり箸」である。

 能登ヒバの間伐材を乾燥、挽(ひ)き割り、研磨した商品で、林業・木材業に携わる若手でつくる石川県地域産材活性化プロジェクトが手掛けた。天然木の肌触りが感じられるよう、塗らずに仕上げた箸の香りに城川さんは惚れ込み、石川の商品をさらに開拓するため、8月10~14日に金沢に足を運んだ。

 金沢市瓢箪町の岩本清商店では桐の鍋敷き、コースター、箸置き、同市高岡町の「にぐらむ」では無地の九谷焼の皿「型九谷」シリーズを仕入れた。炭谷三郎商店(高岡市)のキャンドルスタンドや京都鳴海屋のあられなどとともに、今月中旬に取り扱いを始める予定で、商品総数は約40点に増える見通しである。

 東京生まれの城川さんは、金沢に住んだことがない。しかし、父親は金沢市長町、母親は同市橋場町でそれぞれ育ち、子どものころからよく訪れた思い出の場所だった。城川さんは「日本のどの街よりも親近感を覚えるのが金沢。扱いたい商品はまだまだある」と意気込んでいる。

北國新聞社

最終更新:9月11日(日)2時52分

北國新聞社