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【侍女子】マドンナジャパン、W杯5連覇!

スポーツ報知 9月12日(月)6時7分配信

◆第7回WBSC女子野球W杯 ▽決勝 日本10―0カナダ(11日・キジャンドリームパーク)

【写真】宿舎に戻り、祝勝水を掛け合い笑顔がはじけるマドンナジャパン

 【釜山(韓国)11日=軍司敦史】侍ジャパンの女子代表「マドンナジャパン」が決勝でカナダを下し、2008年の第3回松山大会から5大会連続の優勝を決めた。広島・船越涼太捕手(22)の妹・千紘が2回に先制打、3回にも2点二塁打を放つなど打線が爆発、10安打10点と圧倒した。先発の里は2安打5奪三振で完封。1次ラウンドから8戦全勝と圧倒的な強さを見せた。最優秀選手には、2大会連続で里が選ばれた。

 マドンナジャパンが新たな伝説を作った。7回2死一、三塁、最後の打者を一塁ゴロに打ち取った里にナインが飛びつき、指を突き上げた。「終わったな。ほっとした感じ」マドンナジャパン5連覇に導いた大倉孝一監督(53)は、20人の手で5度、宙を舞った。

 世界最強のナインも、つい1か月前までは迷走していた。14年宮崎大会のV4メンバー20名から大きく変わり8名が初選出。6月の合宿で男子中学生に、8月になっても非代表の大学選抜に勝てなかった。駒大やNKKでプレーし、マドンナジャパンを過去3回優勝に導いた大倉監督は「プレーに執着する意識が足りない。やっても出来なかった責任は問わないが、自分がやるべきことを全うする責任はある」と喝、選手の目の色が変わった。バントは必ず決める、ファールで粘る、右打者は右打ちを徹底―。大会に入ってからも進化し続けたチームは、最大のライバル・米国が1次ラウンド(R)敗退する波乱にも気を緩めることはなかった。

 2失点までは想定し、5~6点を取る機会をうかがいながら前半に主導権を握るのが「大倉野球」。この日は「全部出し切って大暴れしよう」を合言葉に打線が爆発。3回に打者一巡の5点を挙げても手を緩めず10得点。投げては、前回大会より球種を増やした里がスライダー、スプリットを織り交ぜて翻弄。今大会最多の21奪三振を記録し、MVPとベストナインをW受賞。「持っている力を出し切れた。今日が一番楽しかった。MVPはみんながやってくれたおかげ」と感謝した。大会8試合でのチーム失点4は最少。81得点は最多。どれにおいても他国を圧倒した。

 大倉監督は「ジャパンは、みんなの後をついてくる女の子の野球環境を作るためにあるんだよ」と言い続けてきた。8月には、女子ソフトボールが20年東京五輪の競技に追加される“逆風”もあった。しかし「ソフトとは別の、女子野球という環境をもっと作ってあげたい。15年前まで女子はソフトしか選択肢が無かったわけですから」と語る。10年前に5校だった女子硬式野球部を持つ高校は今では24校。しかし人口はまだ2000人(硬式のみ)だ。「5連覇を達成した彼女らのこの活躍が、10年15年後に語り草になる日が必ず来る」。新たな伝説を作った20人のマドンナは、秋らしくなった韓国の夜空の下、いつまでも歓喜に酔いしれた。

最終更新:9月13日(火)3時11分

スポーツ報知

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