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拉致解決、首相が強く発信を 蓮池薫さん講演

神戸新聞NEXT 9月12日(月)21時38分配信

 北朝鮮に24年間拉致され、2002年に帰国した蓮池薫さん(58)が11日、神戸市内で講演し、拉致解決に向けて、安倍晋三首相自身の言葉で強いメッセージを送るよう求めた。コープこうべ生活文化センターの主催。同市出身の拉致被害者、有本恵子さん=失踪当時(23)=の両親ら約250人が参加した。

 「人生のすべてを奪われた」と振り返った蓮池さん。北朝鮮で常に監視され「招待所」と呼ぶ秘密のアジトで暮らした。5年ほど後、年に一度のドライブに出た際、目に飛び込んできたのは、中村敦夫さんらテレビ局の取材班だった。「カメラの前に飛び出して『新潟で拉致された蓮池だ』と叫ぼう。一瞬考えたが、運よく成功してもカメラを秘密警察に取り上げられ、私たちは制裁を受ける。結局できなかった」と明かした。

 帰国後も全面解決に至らない状況を「心苦しい」と語った。「残された人は、なぜ自分は帰れないのかという思いで14年待たされている。耐えきれない状況にあり、日本で待つ家族も同じ」と、有本さんらを気遣った。

 北朝鮮の核実験に触れ「世界情勢を口実に拉致問題はしばらく(休止)という姿勢をとらず、今こそ、拉致解決の意思を安倍総理自ら強く発信して」と求めた。「国民の後押しが政府を動かし力を与える」と協力を呼び掛けた。(段 貴則)

最終更新:9月13日(火)0時19分

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