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<豊洲盛り土問題>青果棟下、砕石層むき出し

毎日新聞 9月12日(月)21時21分配信

 東京都の築地市場(中央区)からの移転が延期されている豊洲市場(江東区)の主要な建物下で土壌汚染対策の盛り土がされていなかった問題で、青果棟の下では厚さ50センチの砕石層がむき出しになっていることが都への取材で分かった。外部識者の専門家会議が提言した盛り土は、地中から揮発したベンゼンが地表に出ない効果があるとされ、専門家は「安全性について改めて確認する必要がある」と指摘している。

【盛り土がされず空間が広がっている地下の写真】

 都によると、水産卸売場棟と水産仲卸売場棟には、石を砕いて設けた砕石層の上に厚さ約10センチのコンクリートが敷かれている。しかし、目的は配管や電設工事施工の足場にするためで、上がってくる地下水を防ぐことは想定していないという。鉄筋などは入っておらず、都担当者は「コンクリートを流し込んで固めただけというイメージ」と話す。

 これに対し青果棟は、このコンクリートすら敷かれていなかった。都は「砕石層によって地下水が上がってくることを防げる」としているが、豊洲市場の建物下を視察した共産党都議団に対しては「今後、青果棟の砕石層もコンクリートで覆う」と説明したという。

 2007~08年に開かれた土壌汚染対策に関する専門家会議で座長を務めた平田健正・放送大学和歌山学習センター所長によると、ベンゼンは揮発性のため盛り土の有無で拡散の方向や広さが変わってくる。専門家会議は盛り土をした前提で汚染対策を検討しており、平田氏は「どのくらいの濃度のものが上がってくるか、もう一度改めて計算する必要がある」と指摘した。

 都によると、土壌汚染対策法では有害物質が屋内に入るのを防ぐには、床を厚さ10センチ以上のコンクリート製にすればよいとされる。主要な建物の床はいずれも厚さ35~45センチのコンクリート製だが、都の担当者は「専門家から盛り土がなくても大丈夫だというお墨付きをもらっていないという事実は重い。安全性を改めて確認しなければならない」と、これまでの認識の甘さを認めた。

 また、都が遅くとも13年12月までに建物下が空洞になった建設設計図を作製していたことも分かった。この時点では土壌汚染対策の工法を検討する「技術会議」が開かれていたが、議事録に設計図が提示された記録はなく、妥当性は議論されなかった。【川畑さおり、林田七恵】

最終更新:9月13日(火)1時1分

毎日新聞

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