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難波弘之40周年ライブに山下達郎サプライズ出演!洋楽カバーのみ8曲熱唱

音楽ナタリー 9/12(月) 20:02配信

難波弘之が金子マリ&バックスバニーのメンバーとしてデビューしてから今年で40周年を迎えたことを記念したライブイベント「難波弘之 鍵盤生活40周年記念ライブ ~一生 鍵 命~」が、9月10日に東京・EX THEATER ROPPONGIで開催。日本のプログレッシブロックを代表するキーボード奏者のキャリア40周年を祝うべく、多くの人々が会場に詰めかけた。

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このイベントでは、難波弘之(Key, Vo)が外道の松本慎二(B)&そうる透(Dr)とともにSENSE OF WONDERとしてライブを行い、さらに難波とゆかりの深いゲストが参加。序盤に難波が観客に向けて発した「覚悟してください。長くなります」という言葉の通り、途中に15分間の休憩をはさみつつ4時間半にわたる長丁場のライブが繰り広げられた。難波は積み上げたアナログシンセの音色を曲に合わせてその場で作りながら、強靭なリズムセクションの上で幻想的かつプログレッシブなサウンドを展開。そんな自分のライブパフォーマンスについて、彼は「今時アナログシンセでこんなことやってんの私くらいですよ。なぜアナログシンセで風の音を出さなければいけないのか」と言って笑った。

1人目のゲストとして登場したギタリスト・日下部“Burny”正則は、彼のソロプロジェクト・BURNY PROJECTの1987年のアルバム「GRASS WALL~Ain't Dead Yet」に収録された「953691」「TIME WAS」でテクニカルなギタープレイを披露。その後もBurnyは、ゲストと言いつつその後のほとんどの楽曲で演奏に参加した。ゲスト2人目は難波の娘でシンガーソングライターの玲里。彼女は自己紹介として、幼少期からプログレ漬けで小学校の放送部でEmerson, Lake & Palmerを流していたエピソードや、デビューすることになった経緯などを語り、自身のオリジナル曲や金子マリ&バックスバニーのカバー「セレナーデ」、SENSE OF WONDER&吉良知彦 feat. 玲里として発表された楽曲「THE DOOR INTO SUMMER」を澄んだボーカルで歌い上げた。

15分間の休憩を経て登場した次なるゲストは、芸能界随一のプログレマニアとして知られ、King Crimsonの曲名にちなんで「スターレス高嶋」の異名を持つ高嶋政宏。彼は軽妙なトークで笑いを取りつつ、自ら歌詞を日本語に意訳した「Cat Food」や自身の十八番である「Starless」、そして「I Talk To The Wind」というKing Crimsonの名曲を、わざわざその曲を収録したアルバムのジャケットが描かれたオフィシャルTシャツに着替えながら熱唱した。最後にバンドと高嶋は、1993年に放送された高嶋政宏主演テレビドラマ「ツインズ教師」のエンディングテーマでもある高嶋のオリジナル曲「こわれるくらい抱きしめたい」を披露。難波の「この曲は今聴くとバブリーだったんで、思いっきりSENSE OF WONDER色に染めました」という言葉通り、ステージでは圧巻の演奏が繰り広げられた。

最後にステージに現れたのは、難波が長年にわたってサポートメンバーを務めている山下達郎。思わぬサプライズゲストの登場に、会場中から大きな歓声が沸き上がった。山下は「玲里ちゃんも高嶋さんもオリジナル曲をやりましたけど、こんなUKっぽいメンバーで歌うことは本当にないので、僕は好きな曲をやらせてもらいます」と、オリジナル曲を歌わないことを宣言。2001年の難波弘之デビュー25周年記念ライブでもカバーした、The Shamrocks「Cadillac」、The Moody Blues「Nights In White Satin」、Procol Harum「A Whiter Shade of Pale」を楽しそうに歌い上げた。山下はその後「どうしても難波くんがこの曲をやりたいというので予定より1曲増えてしまいました」と説明しつつ、キース・エマーソンがEmerson, Lake & Palmer結成前に活動していたThe Niceの楽曲「Hang on to a dream」もパフォーマンス。さらに山下は「Burnyさんがいるならこの曲をやるしかないでしょ」と言ってゲイリー・ムーアの「Still Got The Blues」をカバーした。最後にThe Kinks「You Really Got Me」を演奏し、拍手喝采が沸き起こる中で山下とのセッションは終了。SENSE OF WONDERの3人が「DUNE」で壮大なサウンドスケープを作り出し、ライブ本編は終了した。

アンコールでは、難波の「最後にキッツいやつ行きましょう!」という声を合図に、ドラマチックで不穏なプログレ曲「オペラの怪人」をSENSE OF WONDERの3人で披露。難波はショルダーキーボードを肩にかけて、メタルギタリストさながらのステージアクションを見せつけた。さらにEmerson Lake & Palmerの「Nut Rocker」を高速でカバーし、会場は興奮状態に。その後この日のゲスト全員を呼び込んだ難波は「最後に何をやるか考えたんですけど、超ベタ過ぎてめっちゃ意外な選曲です」と語り、それを受けて山下も「2016年にこの曲を歌うことになるとは夢にも思わなかったよ」と苦笑い。山下がメインボーカル、高嶋と玲里がコーラスを担当してThe Beatlesのカバー「Hey Jude」が披露された。貴重かつ豪華なステージを目の前にして観客は総立ちに。最後に山下、高嶋、玲里が交代でメインパートを取りながらベン・E・キングの「Stand by Me」を歌い、会場中が大合唱に。4時間半におよぶライブは、難波の「体力知力の続く限りやっていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします」という言葉で幕を下ろした。

なお難波は9月7日に40周年記念アルバム「一生鍵命」をリリースしている。この作品にはSENSE OF WONDER、野獣王国、ExhiVision、EDENなど彼が活動してきたユニットの新録音源に加えて、THE HITS!?、A.P.J.、ソロ名義の既存曲も一部リミックスを施して収録されている。

「難波弘之 鍵盤生活40周年記念ライブ ~一生 鍵 命~」2016年9月10日 東京都 EX THEATER ROPPONGIセットリスト
01. SLOW DOWN ~流れゆく愛
02. 夏への扉
03. 百家争鳴
04. ココロと心臓
05. 953691
06. TIME WAS
07. 不透明(ゲストボーカル:玲里)
08. ペシミストの夜明け(ゲストボーカル:玲里)
09. セレナーデ(ゲストボーカル:玲里)
10. THE DOOR INTO SUMMER(ゲストボーカル:玲里)
11. シュガー・ベイビー(ゲストボーカル:玲里)
12. 目覚めの空(あお)
※休憩
13. 浮遊
14. Cat Food(ゲストボーカル:高嶋政宏)
15. Starless(ゲストボーカル:高嶋政宏)
16. I Talk To The Wind(ゲストボーカル:高嶋政宏)
17. こわれるくらい抱きしめたい(ゲストボーカル:高嶋政宏)
18. Cadillac(ゲストボーカル:山下達郎)
19. Nights In White Satin(ゲストボーカル:山下達郎)
20. A Whiter Shade of Pale(ゲストボーカル:山下達郎)
21. Hang on to a dream(ゲストボーカル:山下達郎)
22. Still Got The Blues(ゲストボーカル:山下達郎)
23. You Really Got Me(ゲストボーカル:山下達郎)
24. DUNE
<アンコール>
25. オペラの怪人
26. Nut Rocker
27. Hey Jude(ゲストボーカル:山下達郎、高嶋政宏、玲里)
28. Stand by Me(ゲストボーカル:山下達郎、高嶋政宏、玲里)

※高嶋政宏の「高」は、はしご高が正式表記

最終更新:9/12(月) 20:13

音楽ナタリー

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