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米株と米債の連動は不吉なサイン? 何に警戒するべきか

投信1 9/12(月) 12:15配信

8月の米雇用統計が事前予想に届かなかったことで、米経済の先行きに対してやや慎重な見方が広がっています。こうした中、米株価と米債券価格が同じ方向に動くことが増えており、相場が大きく変調する前触れではないかと心配されています。

8月の米雇用統計、賃金の伸び率低下を失望

8月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数の増加が15.1万人にとどまり、好不調の目安とされている20万人を下回ったほか、事前予想の18.0万人にも届きませんでした。ただし、3か月平均では20万人を超えていますので、トレンドはまだ堅調さを維持していると言えます。

雇用者数が精彩を欠いた中で、より大きな失望を誘ったのが賃金の伸びでした。時間当たりの賃金の伸び率は前年同月比で2.4%と、前月の2.7%から大きく低下しました。

米連邦準備理事会(FRB)が目標とする2.0%のインフレ率を達成するためには3.0%以上の賃金の伸びが必要とされており、賃金の伸びが鈍化したことでインフレに対する警戒感が薄らぎました。また、賃金の低い伸びが個人消費の低下に結びつくことも懸念されています。さらに、低調な賃金の伸びは景気そのものの弱さを反映している可能性もあります。

先行指標として注目度の高い経済指標も相次いで失速

米新車販売台数は堅調な雇用情勢と低金利を背景に拡大を続けてきましたが、8月は前年同月比で4.1%減少と振るいませんでした。1-8月期の累計では前年同期比0.6%増加と、わずかにプラス圏を維持していますが、通年ではマイナスとなることが予想されています。

2009年に底入れして以降、2010年から2015年まで6年連続で拡大してきた自動車販売にも転換期が訪れた模様です。自動車販売は景気に敏感なこともあり、拡大が止まったことで景気もピークアウトするのではないかと危惧されています。

景気の先行指標として注目度の高い8月のISM製造業景気指数も、6か月ぶりに判断の分かれ目となる50を割り込んでいます。また、ISM非製造業総合指数も節目の50こそ維持したものの、水準は2010年2月以来、6年半ぶりの低水準となりました。

8月のISM指数が製造業・非製造業ともに失速したことで、米景気の減速を裏付ける材料として警戒感が強まっています。

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最終更新:9/12(月) 12:15

投信1